“不祥事もみ消し”立教大野球部、「歯折暴行」「喫煙強要」は“概ね事実”と認定 関係者からは「実質お咎めなし」の声
「取材は1月以降に対応」
発表内容についても、
「『もみ消し』や『隠ぺい』は否定しておきながら、『野球部内に留められている不適切事案がありました』としていますが、世間ではそれを『もみ消し』『隠ぺい』と言うのではないでしょうか。また、監督が契約解除されたといっても、もともと今季で退任予定でしたし、六大学野球のリーグ戦は全て終わっています。実質何の処分もないままでは、と思わざるを得ません」(同)
実際、大学に対して、調査報告書の詳細や、発表のタイミングなどについて問い合わせてみると、
「本学は12月24日(大学HPでは25日とされている)から1月4日まで、冬季一斉休業期間のため、窓口業務、事務取り扱いは行っておりません。取材をご希望の方は、(中略)メールにてご連絡ください。1月5日以降に対応させていただきます」
自動音声でこのようなアナウンスが流れるだけであった。発表に関する取材は、実質的に年明けまで不可能、というわけだ。
報告より先に“支払い依頼”が
大学に対する疑問の声は、これに留まらない。
「こんなに待たせておいて、結局この対応かと感じました」
と、怒りを滲ませるのは、現役野球部員の保護者の一人である。
「報道の直後に開かれた保護者会では、『できるだけ早く報告したい』という話がありました。それが3か月も待たされた上に、『隠ぺいはなかった』では、さすがに納得がいきませんよ」
さらに、保護者の気持ちを逆なでするような、こんな“一幕”もあったという。
「いつ大学から報告があるのかと待っていたら、例の部長と監督から、大学の体育会行事運営などに使用される『体育会振興資金』の支払い依頼が届いたんです。一部、速やかな振込がなかった場合は、催促まで来る徹底ぶりだったとか。体育会の全部員が払うものとされているとはいえ、物事の順序が違うのでは、と感じてしまいます」
不祥事の余波は
そんな“ゴタゴタ”に巻き込まれてしまった部員たちのその後はどうなっているのか。
「不祥事が報じられたのは、六大学野球のリーグ戦真っ最中だったため、報道直後の試合は、4年生全員が『自粛』ということになりました。やがて一部が復帰するという対応がとられていましたが、問題を起こしたのはほんの数名だけのはずなのに、一緒くたにして4年生全員が自粛を余儀なくされたことには、疑問が残ります」(先の保護者)
一方、六大学野球の観戦者からはこんな話も。
「報道後に球場に足を運んだら、選手が写っていた『六大学野球』のポスターや垂れ幕が、全て別のものに差し替えられていたので、一部の観客はざわついていました。立教の4年生の一部は、内定が取り消されたとも聞いています。いずれにしても、立教は監督も代わることですし、これから良いチームになってくれることを期待したいですね」
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