スシロー「ペロペロ少年」、「側溝男」、中日「米騒動」…流行語大賞にはノミネートされない「2023年バカニュース」ベスト10

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つまらないヤツ

(3)醤油ペロペロ小僧バカッター
 2013年から猛威を振るい始めた「バカッター」だが、2015年、2019年もなかなか激しかった。バカッターとは「バカ+ツイッター」を表す言葉で、愚行をツイッター(現在のX)をはじめとしたSNSで公開することである。

 第一弾とされるものは、2013年夏の「高知県のコンビニオーナーの息子が、父親の経営する店のアイスクリームケースに寝転がって冷をとる」写真である。その後、若者を中心にバカ写真を投稿し、毎度炎上するほか投稿者が退学や解雇処分となった。さらには、投稿したバイトを訴える飲食店も登場。

 その後、バカッターは動画時代となり、よりパワーアップして燃焼力も高まったが、バカ人材が豊富な我が国は次々とバカッター職人を輩出し続ける。そんな中、今年もっとも話題になったバカッターは岐阜県の「醤油ペロペロ小僧」である。

 スシロー店舗で醤油のさし口や湯呑みをペロペロと舐め、周ってくる寿司にも唾をつけた10代後半の少年のことである。親への取材が殺到し、本人が反省していることが多数報じられたが、運営会社の「あきんどスシロー」は約6700万円の損害賠償を求めた。同店舗内の醤油入れ等の交換や、評判の悪化などが根拠であるが、結局和解となった。

 ペロペロ少年が自宅で反省している、といった報道も出たが、私はこの手のバカに対して、「こうしたバカげた非常識行為をしなくてはウケることがない、つまらないヤツなんだな」と毎度思う。本当に面白いヤツであれば、こんなことしないでも勝手にウケるのである。

ウルトラKの反論

(4)羽生結弦、結婚&わずか105日離婚の怪
 これは本当に不可解だった。元々羽生結弦ファンに対して私は良い感情を持ってはいなかった。というのも、「恐い」のである。羽生に関する記事を出すと、X(旧ツイッター)で情報共有し、掲載したメディアと著者を猛烈に 攻撃する。それは、羽生の合宿所を訪れた、という記事でもそうだ。

「ゆづの練習を妨げないで!」「ゆづは今、大事な時期なのにマスゴミがゆづの心を乱すのはやめて!」といった感じだ。こうして目をつけられたメディアは永遠に嫌われる。私が2020年に編集したとある記事は基本的には羽生のことを慮る記者が綿密な取材をしたもので、多くの羽生ファンはこの記事を喜んだ。

 だが、「このサイトの記事だから許せない」という熱狂的ファンがXでキレまくり、執筆したライターにも攻撃を開始。そこで編集者である私は「その攻撃は不当である」といった声明をXで述べた。この時「羽生選手」という一言を書いたのだが、想像を絶するウルトラCどころかウルトラKぐらいの反論が熱狂的羽生ファンから寄せられた。

「アンタが『羽生』と書き込むのは許せない!」

 意味分からん。

 羽生の105日婚についての真相はよく分からない。だが、もっとよく分からないファンによって支えられていたことだけはよく分かった。

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