80年代最大のヒット曲、もんたよしのりさん「ダンシング・オールナイト」は「400曲から選び抜かれた一曲」だった【2023年墓碑銘】

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日々鍛えている様子が

 84年、「もんた&ブラザーズ」を解散。再起できたのは妻の恭子さんの支えのおかげだ。関西に戻り自宅を事務所にソロ活動を始めた。本名の門田こむぎで歌手の道を選んだひとり娘の活躍も見守る。近所の子供たちに好かれ、最近でも全力で遊び相手になっていた。

 小学校時代の先生で、児童文学作家となった灰谷健次郎さんと80年代末に対談。〈おれ、音楽をやっていく原動力というのは、「ええなあ、めちゃめちゃ、感じるなあ」という単純な世界だけなんです〉と語り、音楽をビジネスとしてとらえる世界と折り合えずに悶々としたと吐露している。

 アジアやアフリカにひとりで出かけ、現地の人と音楽で意気投合、パプアニューギニアではバンド活動も。2007年には「もんた&ブラザーズ」を復活した。

 今年8月には神戸のライブハウスで約4年ぶりにステージに立ち、20曲を熱唱。9月26日、NHKの音楽番組「うたコン」に生出演した。

「声に衰えは感じられず、日々鍛えている様子が伝わってきました」(富澤さん)

 10月18日、大動脈解離のため、72歳で逝去。

“世間から見たら「ダンシング・オールナイト」の人。そのおかげで生きてもこれた。でもオレの人生はそこに閉じこもらんでええやん”と飾らず正直に語った。

デイリー新潮編集部

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