森喜朗元総理への“裏金上納疑惑”に特捜部が関心 直撃に語ったあきれた“言い分”とは
清和政策研究会(安倍派)が裏金問題で瓦解寸前だ。所属議員らが派閥の責任をあげつらう一方、にわかに注目を集めているのが森喜朗元総理(86)の動向である。自身に重大疑惑が持ち上がる中、2012年の引退後も派閥を牛耳ってきた首領が本誌(週刊新潮)の直撃に放った言葉とは。
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最大派閥・清和会(99人)が危機的状況に陥っている。同会はかねて裏金問題の本丸と指摘されてきたものの、公式には裏金作りを認めてこなかった。
しかし今月14日に松野博一前官房長官(61)、西村康稔前経産相(61)らと共に事実上更迭された鈴木淳司前総務相(65)が15日、
「地方議会も含め、政治の世界で(パーティー券の)チケットを売って、お金をバックするのはあった。この世界で文化といえば変だが、その認識があった」
と告白。また、同じく辞任した宮沢博行前防衛副大臣(48)も、
「(政治資金収支報告書に)記載しなくてよいと派閥から指示があった」
そう裏金作りの実態を証言。さらに、派閥からかん口令が敷かれていたと語り、
「派閥が皆そろって身の潔白を証言していこう、ちゃんと修正していこうとリーダーシップを早く取ってもらえれば、私もこうやって仲間を裏切って早く説明することはなかった」
などと、ぶちまけたのである。
“これ以上、森さんに口出しされたくない”
すっかり”裏切者”が続出する事態となったのだが、派閥を率いる5人衆の動きは鈍い。というのも、
「5人衆のうち、松野前官房長官、西村前経産相、高木毅前国対委員長(67)ら3名が事務総長経験者で東京地検特捜部の捜査対象ですから、身動きが取れないのでしょう。彼らは常任幹事会すら開かず、事態の収拾や調査にも乗り出していません」
とは、清和会所属のさるベテラン議員。
「本来は派閥として方針を統一し、事態収拾へ動き出すべきです。それができないなら、派閥なんて要らない。各議員、毎月安くない会費を歳費から派閥に納めていますが、清和会では今後の選挙も戦いづらい。派閥にとどまるメリットはもはやないのでは」
続けてこう嘆息する。
「森さんがこの危機にかこつけて、5人衆でも、特に子飼いの萩生田光一前政調会長(60)を清和会の新会長につけようと画策している。しかし裏金作り自体は、森さんの時代からあった。森さんは機能不全に陥った5人衆の製造責任者でもあるわけで、いわば今般の混乱を作り出したすべての元凶。派内からは”これ以上、派閥の運営に関して、森さんに口出しされたくない”という声が上がっています」
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