「キックバック4千万円議員」の娘はミス青学のインフルエンサー! 「立件候補で真っ先に名前が挙がる」

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キックバック中止の通達

 無論、派閥パーティーの収入を個人のパーティーの収入として記載していたのだとすれば、政治資金規正法の虚偽記載にあたる。

「ただ、皆さんがパー券を買ってくれるのは、西村のために協力してくれているわけです。誰も“清和会のために”ということでお金を払ってはいない。だから西村個人が開催したパーティー収入として計上するのが最も実態に即していると考えていました」(同)

 西村事務総長時代の昨年5月開催のパーティーと高木事務総長時代の今年5月のパーティーでは派閥側から「キックバック中止」の通達があったのは、本誌12月21日号で指摘した通り。

「確かあの時はパー券を売り始めてからキックバックをやめることになったので、他の議員の秘書から“なんでキックバックをやめるんだよ”とウチの事務所が怒られたというか、クレームが寄せられた。ウチの事務所としては、そうしたクレームを受けて、“パー券の超過分でそんなに稼いでいる人たちがいるのか”と驚いたのです」(同)

「会計責任者の立件だけで幕引きするとは思えない」

 読売新聞の記事によると、昨年5月のパーティーでもキックバックは行われており、「その現金は個々の議員側のパーティーの収入として計上してほしい」との要請が派閥側からあったという。繰り返しになるが、当時の事務総長は西村氏。キックバック分を議員個人のパーティーの収入とする手法は西村氏の事務所で行われてきたものと同じで、奇妙な一致というほかない。おそらくその辺りも含めて、今後、特捜部のメスが入るのであろう。

 法曹関係者によると、

「検察幹部は本件についてミスによる不記載とは異なるとみています。そして立件対象について、“議員一人では収まらないだろう”という趣旨の発言をしています」

 元東京地検検事の落合洋司弁護士もこう話す。

「検察の捜査は下から上に突き上げていくもので、今回の件も清和会の会計責任者の立件を入り口として、大物政治家を狙っているのだと思います。ここまで話が大きくなっていることもあり、会計責任者の立件だけで検察が幕引きするとは思えません」

 通常国会が始まる来年1月までに、捜査は佳境を迎える。その1カ月ほどの間に、われわれはどんな光景を目にすることになるのか。

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週刊新潮 2023年12月28日号掲載

特集「『安倍派』裏金事件 検察幹部が漏らした『議員一人ではおさまらない』」より

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