松山千春がコンサートで本音を吐露「NHKとして、これが紅白に相応しい顔ぶれだと思っているのか」

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ファンは出てほしい?

 もっとも「紅白」出場に否定的な理由はそれだけではない。

「俺は正月は北海道で迎えたいんだ。でも『紅白』に出たら、その時は東京で元旦を迎えなければならないだろう。それは絶対に嫌なんだ」。

 北海道にこだわる千春の力強い思いもある。

 だが、「紅白」への出場を望むファンの声も多いことは確か。先ごろの東京公演(11月17日の東京国際フォーラム)で、千春がファンに拍手を求めて意見を問うたところ、若干だが「出場を顧望する」拍手が多かったような気がした。時代は変わったのかもしれない。

「(『紅白』に出てほしいというファンには)確かに寂しい思いをさせてしまっているかもしれない」としながらも「もし、俺がくたばった時『紅白への出場はなし』って書かれたり言われたりするかもしれない。だけど、俺自身はそれでも構わない」と現在の心情を語る一方で「でもな『あの人だけは出たことがなかったんだ』って言われた方が格好いいだろう」とも言う。

 自ら貫き通すスタイルに後悔はしていない様子だった。

 ライブではジャニーズ問題についても言及があった。「東山(紀之)も大変だよな。奴は俺をジャニーズの先輩だと思っているんだよ」と笑わせると「個人的には心配しているけど、でも、その前に俺には(鈴木)宗男さんもいるからな」

 デビュー47年。今春、通算83枚目シングルの新曲「慕情」を発売した。今回のコンサートツアーでは「話が長くなり過ぎて、歌の曲数が少なくなってしまった会場もあった」と言い「来てくれたファンには申し訳なかった」とも振り返る。

 千春にとって、春と秋には必ずコンサートを行い、ファンと同じ時間を共有するというデビュー以来のスタンスは今後も変わることがないようだ。

渡邉裕二(わたなべ・ゆうじ)
芸能ジャーナリスト

デイリー新潮編集部

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