松山千春がコンサートで本音を吐露「NHKとして、これが紅白に相応しい顔ぶれだと思っているのか」

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 フォークシンガーの松山千春(68)の秋のコンサートツアーが、12月23日の札幌カナモトホールでファイナルを迎えた。そこで披露された今年の「NHK紅白」に対する歯に衣着せぬ物言いが話題を呼んでいる。

 まず、今年の出場メンバーについて。個人的な意見としながらも「ほとんどの出場歌手が俺には分からない。名前すらも読めないようなのがいる」とし、知っている歌手について問われると「3分の1ぐらいだろうな、知っている歌手は……。ま、今の歌手の曲を全て聴いてるわけじゃないけどな。それでも、どこかで耳に入ってくるものだろう。にもかかわらず聴いたこともない曲がいっぱいあるんだ」と切り出す。さらに「NHKとして、これが『紅白』の出場者として相応しい顔ぶれだと本当に思っているのか」と千春節が炸裂した。

「実はNHKからは、毎年『今年の目玉で…』と誘われたりするけど、間違わんでくれよ俺は“目玉オヤジ”じゃないからな」

 と。苦笑い。かつて母から「『千春、一回でいいから紅白に出て歌ってくれないか。それが母さんの夢なんだよ』」と懇願されたことがあったことも明かす。「(昔の話だけど)村田英雄さんが出場している時だったな『(「紅白」に出て)村田さんと歌ってくれ』なんて言われたこともあった」と振り返った。

 しかし、そんな母親に、

「ごめんな、母さん。俺は、あの土俵では歌うことが出来ないんだよ。フォークシンガーとして歌っていかなければならないからな」

 と答えたという。

「これだけは自分が決めたこと」

 千春のデビューは1977年1月25日。その頃の音楽業界は歌謡曲が全盛で、テレビも歌謡番組であふれ返っていた。そうした中、千春はラジオ番組とライブをホームグラウンドとし、「旅立ち」や「季節の中で」、さらには「大空と大地の中で」「時のいたずら」「長い夜」など次々に名曲を生んできた。

「歌謡系歌手と対峙してきたのが俺たちフォークシンガーだったからな。もう、時代の中でフォークなんて死語になりつつあるけど、しかし、俺は、これからもフォークシンガーとして歌い続けていく」

 と言い切る。

「これだけは自分が決めたことだから」。

 デビュー当時に自ら課した思いで、紅白出場を願う母親を納得させたと言う(ちなみに、母親の松山ミヨさんは21年1月16日に100歳を前に亡くなった)。

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