茨城県が“自作幸福度指標”で13位に 魅力度最下位の常連なのになぜ?

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 ブランド総合研究所が発表する「都道府県魅力度ランキング」で、今年の最下位はやっぱり茨城県だった。長年最下位、昨年はかろうじて46位に上昇したものの、「行きたい観光地」や「食べてみたい食品」が少ないのは宿命なのか。今回の結果について大井川和彦知事も「コメントする必要はない」と不機嫌そうに一蹴したものだ。

 代わって、県が独自に発表しているのが「いばらき幸福度指標」である。その結果が総合13位だったと明らかにしたのは12月1日のこと。県政担当記者が言う。

「この指標は昨年3月から始めたもので、県の政策企画部が担当しています。幸福度の指標として『豊かさ』、『安心安全』、『人財育成』、『夢・希望』の四つの柱を掲げ、それぞれ順位をつけている。一番高かったのは『豊かさ』の全国5位で、県民所得の高さや産業振興の活発さが評価されました。ちなみに幸福度指標を始めた昨年は総合10位でした」

47位を聞いてみると

 やっぱり魅力度で最下位というポジションからの挽回を狙ったのか。当の茨城県に聞いてみる。

「いえ、そういうわけではなく、県の政策を作ってゆく上での方向性を示すのが目的です。ただ、魅力度ランキングは、民間企業がアンケート結果を中心に作成しておられ、いわば人の主観です。これに対して『いばらき幸福度指標』は総務省や厚労省、警察庁などが発表している統計を使って算出したもの。やはり役所が『幸福度』をうたう以上、客観的なモノサシを使うべきで、そこが“魅力度”との違いでしょうか」(総合企画部計画推進課の担当者)

 だとしても手前みその香りが漂ってくるが、

「指標の結果を見ると必ずしも茨城県にとってうれしくはない数字もあります。たとえば『安心安全』では全国40位と低い。警察庁のデータで犯罪発生率が高かったためです。それもあって、総合13位になったということです」(同)

 ところで県はランキングを10位までしか公表していない。47位を聞くと、

「いや~、それはちょっと勘弁してください」(同)

 日本一「不幸」な自治体の名はトップシークレットとのことである。

週刊新潮 2023年12月21日号掲載

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