「6千万円の裏金を着服」 共同通信ソウル支局長のカネの作り方と使い道は?

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なぜ不正がはびこる?

 かような二人は着服金を何に使ったのか。前出の共同通信関係者によれば、

「特派員なら多かれ少なかれ墓場まで持っていく秘密がある、といわれています。社内では“あそこの特派員は昔マンションを裏金で買った”なんてうわさが、真(まこと)しやかにささやかれるくらいですから。今回の二人も各々の事情に合わせて甘い汁を吸っていたのでしょう」

 過去にも報道機関の海外支局では、経費の私的流用が相次いできた。記憶に新しいところでは昨年、朝日新聞で元ローマ支局長や元ソウル支局長が、いずれも不正経理で停職処分を受けたばかり。

「共同通信以外の社も海外支局には、多額の運営資金が毎月円で送られてきます。その上で外国という特殊な環境であるがゆえ、本社のチェックが緩くなる。どうしても不正が蔓延(はびこ)る土壌が生まれがちです」(同)

 着服金の使途などを尋ねる本誌(「週刊新潮」)の取材に対して、他社の不祥事には鋭く斬り込む共同通信は、「事案の詳細については回答を控えます」と言うのみだった。

週刊新潮 2023年12月21日号掲載

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