広島カープの「精密機械」北別府学さん、チームメイトが明かす“スター内野手”との「不仲伝説」【2023年墓碑銘】

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後輩たちが喪章をつけて戦った

 投打の双璧はプライベートでも張り合っていた。高橋がポルシェに乗れば、北別府がリンカーン・コンチネンタルで対抗、という話は有名である。

「高橋さんが乗っていたのと同じ車をペイさんが買ったのを知って、高橋さんが即刻買い換えた、ということもありました」(金石氏)

 そんな“不仲伝説”を、とりわけ高橋氏はユーチューブ上で披露しているが、

「既にわだかまりは消えたらしく、慶彦さんの『元気になったら出て』というオファーに北別府さんが『出ますよ』と応じていたそうです」(スポーツ紙記者)

 2020年1月、成人T細胞白血病を患っていることを公表し、末梢血幹細胞移植手術を受けた。昨年6月には敗血症にかかったことを妻の広美さんが明かすなど、病と闘う晩年だった。

 現役時代は先輩投手として、引退後は投手コーチとして彼と接してきた外木場義郎氏(78)によると、

「北別府が病気してからは会うことはありませんでしたが、彼も私も広島ホームテレビに出演していたので、病状は局の知人から聞いていました。訃報も局の方から電話で知らされました」

 6月16日昼過ぎ、広島市内の病院で死去。享年65。

 同夜、マツダスタジアムで行われた西武戦では、後輩たちが喪章をつけて戦った。そして、2-0の完封勝利を、永い眠りについた“精密機械”に捧げた。

デイリー新潮編集部

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