知事が噛みつくのはみっともない? 「都道府県魅力度ランキング」、全国46位「佐賀県」在住のネット編集者はどう考えるか

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もっと自分の県に自信を

 それだけなのだ。今回の読売新聞(最下位だった茨城支局記者による記事)については、あそこまで紙面を大きく取って最下位争いをする知事の意見を紹介して反論する必要はなかったと思う。粛々と、「この調査は調査設計が信頼できないので、別の指標に基づく記事を書きます」とやればいいのである。

 私個人の意見ではあるものの、都道府県の魅力を知るには、大東建託による「いい部屋ネット街の魅力度ランキング2023<都道府県版>」の方がしっくりくる。これは居住者と非居住者両方に調査をし、総合的に点数をつけている。

 だからこそ、私が佐賀にいることを知ってやってくる知人や、X(旧ツイッター)で知り合った人は続々と佐賀に来て、リピーターになっていく。それこそ「魅力度」を明確に表すものではないか。ブランド総研の「魅力度」調査は「知名度調査」「行ったことある都道府県調査」の側面が強いのだ。そこに下位にランク付けされた政治家や役人が右往左往させられ、中にはキレる者も出る。冷静になりなさい! もっと自分の県に自信を持ちなさい!

 最後に、佐賀県の名所と私がここにいて幸せである理由となる写真を紹介してお別れしよう。

中川淳一郎(なかがわ・じゅんいちろう)
1973(昭和48)年東京都生まれ、佐賀県唐津市在住のネットニュース編集者。博報堂で企業のPR業務に携わり、2001年に退社。雑誌のライター、「TVブロス」編集者等を経て現在に至る。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』『ネットのバカ』『ウェブでメシを食うということ』『よくも言ってくれたよな』。最新刊は『過剰反応な人たち』(新潮新書)。

デイリー新潮編集部

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