知事が噛みつくのはみっともない? 「都道府県魅力度ランキング」、全国46位「佐賀県」在住のネット編集者はどう考えるか
県民にとっては魅力的な県
・茨城:1回(笠間焼の取材)
・栃木:1回(小学校6年生時の日光修学旅行)
・群馬:5回(大学1年時の新入生旅行で水上へ・小渕優子氏の演説取材・水上の知人の別荘でのスキー合宿3回)
そして、最下位の茨城を抑えて46位となった、私の在住する佐賀である。九州全域だけを見ても恐らく一番地味だろう。「長崎への通過点」などと揶揄されることすらある。だからこそ、芸人・はなわによる佐賀を自虐的に表現する歌「佐賀県」が成立した面がある。九州の他県在住の人々にとっても縁遠いし、別地域の人からすれば「観光で九州を訪れるなら、福岡か長崎か熊本か大分の温泉か、鹿児島の島でしょ?」となってしまう。だからブランド総研は「分からない」という項目を作り、コレにせめて10ポイントでも入れておけば良かったのでは、とも思う。
私自身、0点になっても頷ける「全く魅力がない」という県はいくつかある。これは実際に行ってヒドい目に遭ったところだが、「分からない」という選択肢は用意してもらいたかった。そのため、各知事の怒りは分かる。
とはいってもブランド総合研究所は住民500人ずつを対象にした「幸福度ランキング」も発表している。佐賀県は、昨年「魅力度」では最下位の47位だったが、「幸福度」では7位。「あなたは幸せですか」という問いに「とても幸せ(100点)」「少し幸せ(75点)」「どちらともいえない(50点)」「あまり幸せではない(25点)」「全く幸せではない(0点)」で加重平均して算出している。県民にとっては“魅力的な県”なのだ。
過剰反応しなさんな
こうしたことからも実際はブランド総研が偏った調査をしたというよりは、各メディアが面白がって「魅力がない県ランキング」を恒例行事のごとく出し合い、そこの出身芸能人が頭をかく様子を見せたかったのでは、と思う。よって、私自身はメディアが知事達の怒りに火を点けたと思っている。特に高い順位に位置した都道府県にあるメディアは、この結果を報じたかったことだろう。「私達の自治体は大丈夫ですよ。下位の県を笑いましょう」という演出はウケる。
さて、ここまでブランド総研の「魅力度調査」について擁護したものの、佐賀在住者としては納得しているわけではない。あくまでも「回答者のあなたたち、行ったことないし、全国ニュースでも見ないから答えようがないんですよね? メディアが過剰に取り上げて、怒る人々を作り出しただけじゃないの?」としか思えない。その点でもはや権威になった同調査のことをメディアは過度に取り上げるな、とは思う。
しかし、知事の皆様も「こんな一調査に過剰反応しなさんな」とは言いたい。一体、「県の魅力」って何なんだ? 正直、私にとって3年以上いる佐賀県は42年ほどいた東京に次ぐ「全国No.2の魅力度を持つ県」である。これが「魅力」だし、私が佐賀で楽しそうにしている様を見て来てくれた人々にとっても佐賀は魅力的な県である。
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