佐々木朗希を超えるか? 大阪桐蔭の森陽樹は「新・令和の怪物」になれる逸材! 1年生で早くも“150キロ超”

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一人だけボールの質が違う

 筆者は、高田商戦を現地で取材したが、森の体つき(身長189cm、体重83kg)は、昨年8月と比べて明らかに一回り大きくなっており、最速145キロをマークしたストレートも数字以上の勢いが感じられた。報徳学園戦では、大阪桐蔭のコーチのスピードガンによる計測で、150キロを超えていたという。最近は高校生投手が150キロを超えるスピードを出すことは珍しくないとはいえ、1年生の秋で、これほどのスピードボールを投げ込む投手はめったに見られない。

「(大阪桐蔭に)入学する前から評判は聞いていましたが、練習でブルペンの投球を見た時から衝撃を受けました。大阪桐蔭には、他にも145キロくらい投げる投手はたくさんいますが、明らかに一人だけボールの質が違う。軟式出身ですし、体がまだ細いことを考えると、もっと良くなると思います。3年生になったら、(高校時代の)佐々木朗希のようなボールを投げるようになっていても、全くおかしくないと思います。大阪桐蔭には、他にもいいピッチャーがいるので、無理をさせずに森を使えるでしょう。春(選抜)が本当に楽しみです」(近畿地区担当スカウト)

 佐々木は高校1年生の時に147キロをマークしているが、1年生の秋時点では、森ほどの強烈なインパクトは残していなかった。森は、佐々木を超える“潜在能力”を持つと言っても過言ではないだろう。

 大阪桐蔭は、来春の選抜出場が決定的であり、森が聖地・甲子園でどんな投球を見せてくれるのか、大きな期待が集まる。“新・令和の怪物”の誕生の瞬間に注目して頂きたい。

西尾典文(にしお・のりふみ)
野球ライター。愛知県出身。1979年生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行う。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

デイリー新潮編集部

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