「心と体にギャップが」 氷川きよしが活動休止直前に見せた美しき素顔
紅白歌合戦から演歌歌手が減る傾向は止まらず、今年の白組を見れば、三山ひろしと山内惠介の2人のみ、純烈を加えてみても3組だけという状態である。
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本来ならばここに出場20回以上を誇る氷川きよしの名前もあってしかるべきだろうが、昨年末から無期限の活動休止に入ったままである。
もっとも、近年の氷川は演歌というジャンルや、あるいは白組、紅組という分類も超越した存在になっていたといえるだろう。
いまだ活動再開の報は聞こえてこないものの、待ち望んでいるファンが多いのは言うまでもない。
活動休止前に彼は何を考え、どのような方向性を目指していたのか。
休止直前の特別公演に見えた大きな変化と、男らしさを強いられて苦しんだ過去を率直に語った貴重な肉声に関するテキストをご紹介してみよう。(前後編記事の前編・2022年06月19日記事をもとに再構成しました)
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男装の麗人風に
2022年6月3日に東京・明治座で開幕した恒例の「氷川きよし特別公演」は、年内の活動休止ということもあってか、規格外のものになった。
演劇担当記者が言う。
「氷川が初めて座長を担ったのは26歳の時。以来、銭形平次やねずみ小僧が主人公の時代劇が続きました。それが今回、氷川の発案でガラリと趣向を変えたのです」
タイトルは「ケイト・シモンの舞踏会~時間旅行でボンジュール~」で、舞台は18世紀のフランス。母親の看病とアルバイトの傍ら歌手を目指す日本の若者が、あるきっかけから時空を超えて革命間近の欧州の国にタイムスリップして……というストーリーだ。
「主演の氷川は、宝塚歌劇でもおなじみの『ベルサイユのばら』に男装の麗人として登場するオスカルをはじめ、王妃マリー・アントワネットを彷彿させるメイクや、豪華できらびやかな数々の衣装で登場します」
幸いにも、連日、席を埋めたファンは大興奮だったという。
「かねて、氷川は前髪をそり上げまげを結った江戸っ子より、ありのままの自分をさらけ出して自由に歌い踊れる役柄を熱望していました。今回はそんな希望が通り、好みの衣装を存分に身に着けられたようで、毎日の舞台を嬉々とした様子で楽しんでいますよ」
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