中田翔（34）「リーダー懐柔」で“生涯中日”は波乱含み 大野雄、柳…“FA流出ドミノ”と紙一重のワケ
「生涯ドラゴンズ」「名古屋愛」で好感度は爆上がり
中田はかねて移籍先を選定するに当たり、4人の子どもの教育問題をポイントに挙げていた。転校を避け、単身赴任かと思いきや家族総出で名古屋に引っ越すという。
「“妻には何を警戒しているのか、単身はダメ”と言われたことを明かしていましたが、名古屋に住居を構えるとは、監督をはじめ受け入れるチームとしては好感度が非常に高いですよ。昔、うちに関西の球団からトレード移籍した投手が新幹線通勤していたことがあり、名古屋に根付く気がない様子でチームには溶け込めていませんでしたから。中田の契約は残り2年ですが、『生涯ドラゴンズ』と言えるような中田の覚悟は、ファンにも好意的に受け止められたのではないでしょうか」（前出のスタッフ）
会見では好物に名古屋メシの「手羽先」を挙げるなど、随所に「名古屋愛」をアピールするツボを押さえていた。あとはキャンプで万全の状態に仕上げ、開幕からグラウンドで結果を出すだけになったように映るのだが……。
中田不振なら球団に矛先？
中田が巨人と3年契約した際の年俸は3億円と推定され、中日は残りの契約をそのまま引き継いだようだ。3億円は今季の中日では大野雄と同額で、日本人最高額だ。
人件費抑制に神経をとがらせている球団には重荷で、来オフ以降は予算の兼ね合いで他選手の年俸を圧迫する可能性さえある。暴力問題で追われるように日本ハムから巨人にトレード移籍した当時とはまた別の意味で、中田はバットで自らの価値を実証し続けなければならない。
中日は本拠地バンテリンドームナゴヤの広さゆえ、「投高打低」の傾向が続いている。投手陣は柳や涌井のほか、小笠原慎之介、高橋宏斗らリーグ屈指の陣容を誇るものの、若手中心の打線が迫力不足なのは周知の通りだ。昨季は、九回まで大野雄が完全試合、今季は柳がノーヒットノーランと好投したものの打線が振るわず、記録をふいにした。
「投手には打者への不満がたまっています。ここ何年かは投手陣が球団に対し、自分たちの頑張りが勝ち星につながってこない要因に貧打を挙げ、それを加味して条件面のアップを求める声が相次いでいるようです。柳と小笠原の今オフの契約更改での保留も、そのことと無関係ではありません。獲得に3億円もかかった中田の補強が不発に終わり、投手に白星がつかないままでは、その矛先が球団に向くかもしれません」（前出のスタッフ）
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