「南国の楽園・バリ島」で起きた悲劇――島民たちが取った「予想外の行動」とは バリ島侵攻・1906年
アジア屈指のリゾート地として、日本でも高い人気を誇るバリ島。しかしその「南国の楽園」で、数百人規模ともいわれる集団自決事件が起きたことを知っている人は、そう多くはないだろう。
戦後の国際政治学をリードした高坂正堯氏(1934~1996年)も、バリ島の集団自決事件を知ったとき、大きなショックを受けたという。高坂氏の「幻の名講演」を初めて書籍化した新刊『歴史としての二十世紀』(新潮選書)から、一部を再編集して紹介する。...