「総理の生殺与奪権を握るのは麻生副総裁」 岸田総理をイライラさせている「次期総理候補」とは?

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女性記者へのリークで…

 誰がいつ何時、反旗を翻すかもわからないなか、総理がとりわけ警戒を強めているのが、茂木幹事長の動向だという。

「読売新聞が12月9日に一面で〈松野氏更迭へ〉と打ったのですが、茂木幹事長がお気に入りの女性記者にリークした情報が元になったといわれています。こうした話は当然、総理の耳にも入っており“どうして、自分が言ってもいないことが記事になるんだ”と激怒。リーク元と疑われている茂木幹事長に、イライラを募らせています」(同)

 岸田内閣の求心力低下は明らかだ。なにしろ、総理総裁を党の立場から一番支えねばならない幹事長が、獅子身中の虫と化している。総理は内閣改造での立て直しをもくろむが、捜査終結はまだ先で、支持率のさらなる下落は避けられそうにない。

「次に問題が明るみに出れば政権は持たない」

 この点、政治アナリストの伊藤惇夫氏は、

「岸田総理の置かれた状況は極めて厳しい」

 と指摘しながら、

「菅義偉前総理は総裁選までに解散を打てず、追い込まれて総辞職しました。ですが、岸田総理の場合は総裁選まで、まだ9カ月以上ある。また今回のスキャンダルは、安倍派が中心となって起こしたものですが、二階派も無縁ではありません。彼らが積極的に、岸田おろしに動くことは当面、難しいでしょう」

 ならば総理は生きながらえるのか、といえば、

「次に新たな問題が明るみに出れば、さすがに政権は持たないでしょう」(同)

 前出のデスクが言う。

「いずれにしても清和会が事実上、機能不全に陥っている今、総理の生殺与奪権を握るのは麻生副総裁です。大方の予想は、3月末までは総理が続投するというもの。本予算成立後、麻生副総裁が総理に引導を渡し、新しい顔で解散総選挙に打って出るシナリオがささやかれています。だからこそ、茂木幹事長はキングメーカーの麻生副総裁に擦り寄って、次の総理の座をうかがっている」

 すでに現政権の命運は尽きているというのである。

週刊新潮 2023年12月21日号掲載

特集「巨額裏金『安倍派』大炎上 応援検事数十人! 特捜部『ホテル密室取り調べ』緊迫の攻防」より

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