「総理の生殺与奪権を握るのは麻生副総裁」 岸田総理をイライラさせている「次期総理候補」とは?
裏金疑惑は、「増税メガネ」と揶揄されて支持率低迷にあえぐ岸田文雄総理(66)を、完全に窮地に追い込んだ。そんな中、総理が決断したのは、最大派閥「清和政策研究会(安倍派)」との決別。一方で党ナンバー2は弓を引く事態に。あの人物が引導を渡す日も近そうで――。
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【写真】パー券を支援者に大量に売りさばき多額の裏金を作っていたとして名前が挙がっている「安倍派4回生議員」
FNN・産経新聞社が今月9、10日に実施した世論調査は大方の予想通り、惨憺(さんたん)たる結果だった。支持率は前回より5.3ポイント減の22.5%で過去最低を記録。さらに、不支持率も過去最高を更新し、7割台に到達したのである。
だが、当の岸田総理は表面上、平静を装っている。
総理は2週間に1回、行きつけの床屋で散髪を行う。12月10日(日曜日)も、正午過ぎに東京都千代田区の「ヘアモードキクチ神田日銀通り店」に顔を見せたのだが、
「様子ですか? 普段と変わらない感じでしたよ」(同店従業員)
「総理の配慮が裏目に」
しかし表面上は取り繕えても、内心は穏やかではなかったはずだ。裏金疑惑が総理自身の権力基盤を脅かしているからだ。岸田派は第4派閥でその所属議員数は46人に過ぎず、
「総理は党内基盤が脆弱。そのため、99人を擁する第1派閥・安倍派の数の力に頼ってきたのです。2021年の自民党総裁選を勝ち抜くことができたのも、安倍晋三元総理の支援があったから。安倍派の助勢を得て、来年秋の総裁選を乗り切る、というのが総理の基本戦略でした」(政治部デスク)
総理が今年9月の内閣改造でも安倍派から最多の4人を入閣させて、党役員を含めて「5人衆」を重要なポジションで処遇したゆえんである。しかし、その「5人衆」全員に裏金疑惑が持ち上がってしまったわけで、
「総理の配慮が裏目に出てしまった格好です」(同)
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