有働由美子アナ「news zero」降板の真相 所属事務所退所の可能性を指摘する声も

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「予算をケチって後任は藤井アナ」は的外れの指摘

 実のところ、前任MCで関西学院大学教授の村尾信尚氏(68)は降板を希望していなかったが、どうしても有働氏をMCにしたかった日テレ側の熱意を酌み取り、勇退した。そんな経緯もあるため、なおさら局側としては有働氏を引き留めたかった。

 有働氏の後任に「news every.」MCの藤井貴彦アナウンサー(52)を配することからも局側の無念がうかがえる。「news every.」も夕方のニュース戦争の中でトップ。他局に隙を与えぬため、本来はMCを変えるべきではないが、「news zero」の無敵状態を守るためにはエースの藤井アナを投じるしかないのだ。

「予算をケチって社員の藤井アナを使う」と見る向きもあるものの、それは的外れ。昨年度、全日帯(午前6~深夜0時)とプライム帯(午後7~同11時)の個人全体視聴率とコア視聴率がトップだった日本テレビはCM売り上げ高も断トツ。2位のテレビ朝日に大差を付けている。だから制作予算も多い。昨年度のCM売上高はこうだ。

日本テレビ 約2369億800万円
テレビ朝日 約1791億4100万円

 局外に有働氏の後任を務められる適任者がいないと考えたのだろう。情報番組は別とし、確かにニュース番組となると、即座に思い浮かぶ人材はいない。一方、藤井氏は各種アナ人気投票で1位なのだ。

 果たして有働氏の不在後も「news zero」は無敵状態を保てるのか。一方、有働氏はNHK退職時に「一ジャーナリストとしてNHKの番組に参加できるよう精進してまいります」とコメントしていたが、その目標を成し遂げられるのだろうか。

高堀冬彦(たかほり・ふゆひこ)
放送コラムニスト、ジャーナリスト。放送批評懇談会出版編集委員。1990年にスポーツニッポン新聞社に入社し、放送担当記者、専門委員。2015年に毎日新聞出版社に入社し、サンデー毎日編集次長。2019年に独立。

デイリー新潮編集部

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