銀行勤めからロマンポルノ女優に転身「片桐夕子さん」、共演した「風祭ゆき」が明かす“清純派”の素顔【2023年墓碑銘】

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日活の記念行事にも

 8年ほど日本を留守にしたが、帰国すると再びテレビを中心に重宝される。2003年にはロマンポルノのスターがママさんバレーで活躍するVシネマ「ママズ・アタック」に登場。

 共演した女優の風祭ゆきさんは振り返る。

「バレーボールの特訓をして撮影しました。夕子さんは特に真剣でムードメーカーでした。飾ったところがなく心が温かい。映画の姿と同じで、ほんわかしてかわいい面と肝が据わってかっこいい部分の両方を感じました。昔話もできて、日活の同窓会のようでした」

 恩師といえる曽根監督に感謝し、住まいのある大分県臼杵を訪ねている。「週末臼杵映画村」と題して曽根監督作品の鑑賞会を開いていた大崎克也さんは言う。

「14年に片桐さん、白川和子さん、宮下順子さんの三人が謝礼も遠慮なさって臼杵までお越し下さり、トークショーが実現できました。曽根監督はもちろん喜び、三人も会話が弾んでいました。日活に鍛えられ出演できたことを誇りに感じると白川さんが話し、片桐さんがその通りだと感銘を受けていた様子を思い出します」

 日活の記念行事にも顔を出し、交流を保っていた。

 22年10月16日、胆管がんのため70歳で逝去。親族の意向で発表が控えられていた。

 最後の出演は昨年3月放送のテレビドラマ「相棒」での小料理屋の女将(おかみ)役。細部まで凝る同作に登場していたとは、役者として信頼され続けていた証しだろう。

デイリー新潮編集部

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