【ポスト岸田】麻生に恨まれる石破、機嫌がいい茂木の計算、なぜか小池の名も…それぞれの事情とは

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石破VS上川の構図

 政治部デスクによれば、

「茂木さんは総理になるため、麻生派を束ねる麻生太郎副総裁を後ろ盾としようと、蜜月の関係を維持しています。しかし、当の麻生さんにとって茂木さんは“ポスト岸田”の一人の候補にすぎない。麻生さんはここへきて、上川陽子さんを高く評価するようになっています。他にも総裁候補としては同じ派閥に属する河野太郎さんという手もある。麻生さんはポスト岸田を選ばなくてはならなくなった時に、自分が最も影響力を発揮できそうな候補を総理総裁に推すはずです」

 再び青山氏が言う。

「麻生さんは自身が総理時代に石破さんから退陣を迫られたことを根に持っていて、今も石破さんのことが大嫌い。もし石破さんが出てくるなら、それに対抗するため、“女性初の総理”という触れ込みで上川さんを推してくるんじゃないかと言う人もいます。そうすると、石破VS上川という構図になる。ただ、いくら女性初の総理と言っても、上川さんは岸田派に所属していますから、岸田さんのイメージは引きずってしまいます。麻生派では河野太郎さんも有力な候補とはいえ、いまは閣内にいる。なかなか動きづらいと思います」

 もう一人、女性候補と言えば、高市早苗経済安保相がいる。先月には国力増強をテーマにした勉強会「『日本のチカラ』研究会」を設立したことが話題となった。総裁選を見据えた勉強会と見られている。

「高市さんは保守派から根強い人気があるものの、自民党内では敬遠されています。政調会長時代からのエキセントリックな言動が目立ち、クセが強すぎるというイメージが定着してしまっています。世耕さんに噛みついたり、Twitterで岸田さんに“考えが分からない”と言ったり。党内で主流派になるのは現状では難しいと思います」

意外にもあの女性知事が

 次の総理を狙える人材はいるものの、みな決め手に欠ける。「ポスト岸田」という意味ではどんぐりの背比べ状態なのだ。

 青山氏によれば、党内で意外な名前も浮上しているという。

「小池百合子都知事です。女性候補としては上川さんよりも知名度も人気もあるということで、一部ではあるものの“小池待望論”が聞かれます。最近では、小池さんと萩生田さんが連携し、江東区長選で自民党と都民ファーストの会が相乗りして勝利しました。以前に比べ、小池さんと自民党は良好な関係になっています。自民党幹部からは“石破さんが総理になれば、派閥そのものが解体されかねないけど、小池さんなら扱いやすい”という声も出るほどです」

 そんな“ウルトラC”が聞こえてくるほど、「ポスト岸田」への関心は高い。有力候補がいない中で岸田総理が低空飛行を続けるのか、それとも新しい“顔”を立てるのか。迷走はまだまだ続きそうだ。

デイリー新潮編集部

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