ベテラン議員が明かす「裏金作り」の理由 特捜部の標的となる三人の大物議員の名前は?
検察の人事にまで手を突っ込んだ安倍政権に憤怒の念
20年1月、安倍内閣は“業務遂行上の必要性”を理由に、当時、検察No.2の東京高検検事長だった黒川弘務氏(66)の定年を半年間延長すると閣議決定。検察官の定年延長は異例中の異例だったが、政権中枢に近い黒川氏を定年退職させずにトップの検事総長に据えるための“布石”だったといわれている。
「黒川氏は賭けマージャン問題を起こして引責辞任しましたが、森本氏は安倍政権が検察の人事という聖域にまで手を突っ込んだことに今も憤怒の念を抱いています」(同)
実際、森本氏率いる特捜部は20年6月に元法相の河井克行(60)・案里(50)夫妻を逮捕。克行氏は菅義偉前総理(75)の最側近として知られていた。
「検察の独立性を脅かした安倍一派及び安倍政権を支えた菅グループの“排除”。それこそが森本氏の本懐でしょう」(同)
エース級の検事も投入
現に、特捜部の捜査は日増しに本気度を強めている。
先の記者が言う。
「特捜部は当初、派閥パーティー問題については特殊・直告班内の告訴、告発事件を扱う直告班だけで対応していました。というのも、江東区長選で柿沢未途前法務副大臣(52)が地元区議らを買収したとされる、公職選挙法違反事件の捜査を優先していたからです。しかし今は全国から、応援検事が本件に参戦。さらには、特捜部の主力の特殊班もフル稼働しています」
目下、森本氏は手持ちの有能な部下を一斉に派閥パーティー問題に投入しているとみられるが、
「中でも特殊班キャップの堀木博司検事(55)は、大阪地検時代に森友学園問題で籠池泰典前理事長(70)を40日間にわたって取り調べたほか、昨年まで東京五輪汚職の捜査を担当しており、エース級の存在といえます。コワモテとしても知られており、時に強引な聴取で物議を醸すようですが、政治家とも渡り合える人物。森本氏ら検察上層部も期待しているのでは」(前出・社会部デスク)
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