SNSで注目の「活動家セクシー女優」が塩村文夏議員や仁藤夢乃氏に言いたいこと 「セックスワーカーをかわいそうな目で見ないで」
搾取側の代弁者ではない
一方、塩村氏は月島さんを名指しこそしないが、批判に対してこう反論している。
《親御さんからの相談が多かったですが、最近は当事者からの相談が多いです。(中略)どうも、的外れに批判をして、政治行政がやるべきことを邪魔をする搾取側や代弁者が多すぎる》(9日のXより)
月島さんはこの反論にもこう言い返す。
「フェミニスト活動家たちも同じような言い方をするのですが、私は搾取側でも代弁者でもありません。私は自分の意思で発言しています。ホストに通う風俗嬢もセクシービデオに出演する女性たちも、ほとんどが自分の意思で働いています。その声にちゃんと耳を傾けるべきだと思うのです。もちろん、一部に悪徳ホストがいることを否定はしません。でも、全部じゃないでしょう」
月島さんは、セクシー女優が接客する六本木のキャバクラにも週1回程度、勤務している。立民が作ろうとしていた法案はホスト業界ばかりでなく「夜職全体に影響が出る可能性があり、決して他人事ではない」と語る。
「私のお客さんには一日に100万円を使ってくれる男性がいますが、今の議論を見ていると私も悪徳キャバクラ嬢と批判されているような気持ちになります。もちろん、ホスト問題では売掛金が問題視されていることはわかっています。でも、議論の根底には『一晩で数十万円、数百万円なんて、騙されているに違いない』という思い込みがある気がするのです。何にいくら使って幸せを感じるかは人それぞれの価値観のはずです」
「WiLL」に塩村氏批判を寄稿
売春を強要するような悪質ホストは排除されるべきという考えに異論はない。ただ、新たに法律を作らずとも違うやり方があるはず、と続ける。
「消費者契約法などの現行法でも十分に対応が可能なはず。そもそも、“立ちんぼ”をするまで突き進んでしまう女の子には、依存症とか発達障害など個人的な問題を抱えている子が多い。金銭管理が苦手な子には医療の手を差し伸べるとかのほうが、より彼女たちを救えると思う」
塩村氏とはAV新法の時からの因縁がある。同法の成立後、女優仲間と一緒に会いに行った。
「『なんで私たちの言葉に耳を傾けてくれなかったんですか』と面と向かって聞きたかったからです。塩村さんから返ってきた言葉は『AV人権倫理機構を業界団体だと思って話を聞きました』。でも、倫理機構は弁護士や法律家、犯罪学者などが集まる第三者組織であり、業界団体なんかじゃない。そう訴えましたが、塩村さんは『倫理機構と話し合ってまとまったから、この法律で上手くやってください。しばらく仕事がなくなるかもしれませんが仕方ありません』と言うだけでした」
月島さんはこの時のやりとりを「女性の権利を侵害するAV新法 立憲・塩村あやか議員の不誠実」という原稿にまとめ、保守系論壇誌「WiLL」22年11月号に寄稿した。同誌には今年も2度登場するなど、すっかり常連メンバーだ。
掲載後、塩村氏から「言ってもないことを書かれて名誉を毀損された」との通知書が同誌の発行元に届いた。だが、月島さんは「政治家が批判されたくらいで、いちいち法的手段をチラつかせるのもどうなんでしょうね」と意に介していない。
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