「千葉真一」相続手続きがついに完了 「大物ハリウッド俳優」とのツーショットに映画の構想を書き綴った「黒革の手帳」まで… 遺品から見えてきた「アクション俳優」の軌跡とは

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 突然の死から2年以上を経て、俳優・千葉真一(享年82)の遺品がようやく「相続人」のもとに届けられたという。稀代のアクションスターの軌跡を色濃く投影した、それら遺品の数々からは、千葉がもっとも愛情を注いだ「対象」が明瞭に浮かび上がったという――。

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 千葉真一(本名・前田禎穂)が新型コロナ感染症による肺炎で急逝したのは2021年8月。当時、千葉が残した「遺産」の全貌が不明だった点などから、息子の新田真剣佑(27)と眞栄田郷敦(23)は相続放棄を決断。しかし故・野際陽子との間に生まれた長女の真瀬樹里(48)は「限定承認」を選択した。

 限定承認とは仮に負債が残されていたとしても、相続したプラスの財産の範囲内でしか弁済義務を負わない相続法の一つ。子供たちのなかで唯一の「相続人」となった樹里のもとに今年11月、千葉の遺品がようやく渡ったという。

 事情を知る関係者が話す。

「千葉さんの死去から2年以上もかかったのは、破産管財人が千葉さんの財産を調べるのに相応の時間を要したためです。すでに千葉さんの遺産のうち負債(借金)は1億3000万円程度と判明しており、債権者側は昨春、千葉さんの相続財産を『債務者』として、千葉地裁に破産手続きの申し立てを行った。そして裁判所が“債務者が債務超過状態にある”と認定し、破産手続きの開始決定を出したのが昨年6月。以降、およそ1年半をかけて管財人が千葉さんの財産を調べていました」

「父の遺志と歴史を引き継ぐ」

 破産管財人による千葉の遺産の調査が終了し、相続人である樹里に戻すべき遺品の整理も済んだことから、今回の「相続完了」になったという。

「そもそも樹里さんが限定承認を選んだのは、父である千葉さんの遺品や関連する権利が誰の手に渡るかも分からない状態を防ぎ、長子として“私が父の遺志や歴史を引き継ぐ”と決意したためです。時間はかかりましたが、樹里さんも遺品が散逸することなく、手元に戻ってきたことに“ホッとしている”と聞いています」(同)

 一方で関係者が驚いたのは、遺品といっても大半が「映画」にまつわるものだった点という。樹里とともに相続手続きの実務を担っていた前田家の関係者がこう語る。

「千葉さんが一番愛情を注ぎ、人生を捧げたものは“やっぱり映画だったんだな”と改めて皆が納得しました。主だったものでいえば、千葉さんが映画やドラマなどに出演した際に着ていた衣装が100点以上。同じく『戦国自衛隊』『激殺!邪道拳』『子連れ殺人拳』といった自らが出演・製作などに関わった映画のオリジナル・ネガフィルムが10本(巻)以上ありました」

 他にも、千葉の自筆による油絵の絵画が数点に多数の蔵書。そしてプライベートも含めた写真類が数百点にのぼったという。

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