「THE W」 ようやく優勝した紅しょうがより株を上げた人が2人いる

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 12月9日、「女芸人No.1決定戦 THE W 2023」(日本テレビ)が放送された。初代女王のゆりやんレトリィバァはじめ、4人での活動が復活したぼる塾、今年ブレイクしたやす子らが鎬を削り、第7代女王は紅しょうがに決まった。もっとも、視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯:以下同)は8・2%と、過去2番目の低さだった。

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 歴代の「THE W」優勝者と視聴率は以下の通り。

●第1回(2017)ゆりやんレトリィバァ【13・1%】
●第2回(2018)阿佐ヶ谷姉妹【11・5%】
●第3回(2019)3時のヒロイン【11・6%】
●第4回(2020)吉住【10・1%】
●第5回(2021)オダウエダ【8・9%】
●第6回(2022)天才ピアニスト【7・3%】
●第7回(2023)紅しょうが【8・2% 】

 今年の視聴率は昨年よりは良かったが、右肩下がりの印象は否めない。

 ちなみに、今年で19回目を迎える「M-1グランプリ」(テレビ朝日/朝日放送テレビ制作)の場合、ウエストランドが優勝した前回大会(2022年12月18日放送)の視聴率は17・9%だった。日テレ関係者は言う。

「やはり歴史の違いも大きいと思います。『M-1』は2001年にスタートし、中断を挟んだものの20年近い歴史がある。ピン芸人が競う『R-1グランプリ』(フジテレビ/関西テレビ制作)は02年スタート、コント日本一を決める『キングオブコント』(TBS)は08年スタートですから、これらと比べても『THE W』はまだまだ歴史が浅い」

 さらに、優勝者の質が変わってきたという。

「M-1」優勝者はいない

「第1回のゆりやんは突出した実力者で、第2回の阿佐ヶ谷姉妹はすでにテレビでも人気者だった上に話芸も安定していました。第3回の3時のヒロインはニュースターの誕生を予感させましたが、その後の優勝者は……。ネット上にも『優勝賞金1000万円をもらうほどの実力か?』『オーラがない』といった声が上がるようになりました。今回優勝した紅しょうがは、全7回のうち5回目の決勝進出です」

 もはやお馴染みの顔と言っていいだろう。

「その紅しょうがは15年から9年連続で『M-1』に挑戦しているのですが、準々決勝が精一杯。今年もそこで敗退しています。同じ優勝賞金1000万円のお笑いコンテストとはいえ、『THE W』に『M-1』優勝者はいません。レベルが違うと言わざるを得ません」

 もっとも「M-1」は漫才コンテストだが、「THE W」は漫才・ピン芸・コントと何でもありだ。

「審査員も評価がしづらいのか、炎上が怖いのか、厳しい批評は全くと言っていいほどありません。ニュースターもなかなか出現していません。今回、初代女王・ゆりやんが異例の再挑戦、『M-1』決勝進出歴のある変ホ長調、さらに本来の4人組に戻ったぼる塾、今年ブレイクした自衛隊芸人・やす子の参戦なども話題になりましたが、芸としてはそれほどでもありませんでした」

 そんな中、一人株を上げた人物がいるという。

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