体調不良を訴えるアナウンサー続出…朝の帯番組は激務なのか ベテランアナが指摘する2つの問題

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局アナの起用法

「ちょっと局アナに人気が出始めると、ウチの番組でも使いたいと仕事が集中する傾向があります。しかし、何回もの面接やカメラテストまでやって入社させながら、局アナ全員をまんべんなく使おうとしないのはおかしいと思いませんか。要はテレビ局側に、アナウンサーを育てる気がないことが根本的な問題だと思います。就業規則や業務時間などにやかましくなっている割りには、特定のアナウンサーに仕事が集中してしまい、体調を崩してしまうのです」

 そういえば、今年の「24時間テレビ」の総合司会を務めた日テレの水卜アナは、翌朝の「ZIP!」にも出演してから夏休みを取っていた。ところがその後、体調を崩して休むことになった。

「水卜アナは真面目な方ですからね。結婚して家庭もできて、仕事と家庭で“ON”の状態が続いていた疲れが溜まっていたのかもしれません。そこに『24時間テレビ』が加わり、夏休みを取ったものの、気が緩んでかえってリズムが狂ってしまったのでは」

 TBSの安住アナの場合、月曜から木曜は朝の生放送「THE TIME.」、金曜は不定期ながら「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」の収録、土曜の夜は生放送の「情報7daysニュースキャスター」、日曜の午前はラジオの生放送「安住紳一郎の日曜天国」と出突っ張りだ。

「安住アナは週6日が生放送ですから気を抜くことができません。さすがに年も取ってきたし、疲れも溜まっていると思います」

 中堅どころか、20代の若いアナウンサーにも体調不良が目立っている。

ONとOFFの切り替え

「中には自己管理が甘い方もいるでしょう。かつては朝の番組の担当が決まると、もう友達には会えないと覚悟を決めたものです。夜に遊んでいたら、寝る時間が取れなくなりますからね。しかし、今の人は遊びますし、Instagramにもそれを上げる人も少なくない。仕事も私生活もONのまま、ひょっとしたらOFFのままなのかもしれませんが、切り替えができない人もいます」

 かつて、みのもんた は、昼の生放送「午後は○○おもいッきりテレビ」(日テレ)をこなしつつ、早朝の「朝ズバッ!」(TBS)にも出続け、「1週間で最も長時間、テレビの生番組に出演する司会者」としてギネスにも載った。

「しかも、みのさんは、夜は銀座に飲みに行っていました。さすがに『おもいッきりテレビ』と『朝ズバッ!』の2本立ては長くは続きませんでしたが、ONとOFFの切り替えは上手かったと思います。それに『ニュースステーション』(テレビ朝日)の久米宏 さんもそうでしたが、仕事にかける情熱があった。テレビに出たいのではなく、そもそも放送が好きな人たちでした」

 放送が好きとは?

「テレビでもラジオでも、伝えることが好きなんです。でも、今は綺麗に可愛く映ることが好きな子が多いように思います。体調が悪くなって番組を休んでも、その姿までインスタに上げたりする。ちょっと、どうなのかと思ってしまいます」

 なかなか手厳しい。

「テレビ局は報道機関です。たとえバラエティ番組の担当であっても、何かことが起きれば、そういった仕事もしなければなりません。中継では寒空の中、何時間も立ちっぱなしのことだってある。体力がなければできない仕事なんですが、画面に綺麗に映りたくてアナウンサーを目指す人も少なくない。その点も問題なのでしょう」

デイリー新潮編集部

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