裏金問題で岸田総理が内閣から安倍派議員「15人」をクビに……党内から「それ、おかしくない?」党幹部も懸念

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“なんで漏らしてしまったのか”

 しかし、そのアイデアに対して党内でハレーションが起きている。裏金を受け取ったと取り沙汰されている安倍派の松野博一官房長官ら安倍派の幹部のみならず、裏金を受け取っていないと主張している政務三役に対しても、交代を迫ることになるからだ。岸田総理からすれば、安倍派議員に連帯責任を取らせるということらしいが、関係のない人に罪があるかのように、その責任を被せてしまう格好になる。この案に党幹部や安倍派から不満の声が出ているというのだ。

「発端となったのは、党幹部の一人が総理の意向を漏らしてしまったことにあります。これに対し、茂木さんは“なんで漏らしてしまったのか”と不信感を抱いているようです。そのため、11日の会見で茂木さんは“派閥によって一括の対応という報道は必ずしも正しくないと思う”と語り、安倍派一掃をけん制しています。安倍派一掃案に懸念を抱く、ほかの党幹部も岸田総理を諫めているのですが、一度腹を括るとほかの人のアドバイスを聞かず“暴走列車”になるのが総理の性分でもあるので、このまま安倍派一掃に突き進んでしまうことを周囲は心配しています」

 そして、今回の問題の当事者である萩生田氏も不満のようだ。先のデスクが続ける。

「萩生田さんは11日に記者団の取材に応じ、岸田総理と面会した中で“税制、予算という大切な仕事にしっかり対応してほしい”と声をかけられたことを明かしました。しかし、続けて、“閣僚や副大臣らが辞める事態になれば、政調会長の責任もそれ以上に大きいものがある”と述べています。取材では記者からの質問は一つきりで打ち切られてしまい、萩生田さんはこのことを言いたいがために、取材を受けたと見られています。つまり、政調会長を自ら辞めると仄めかすことで、総理をけん制したということでしょう」

トンチンカンな総理

 この「安倍派一掃案」が広がったことの影響は甚大だ。

「これが総理のアイデアとして認知されていることが非常にまずい。しかも、一掃報道は官邸の観測気球ではなく、党幹部が漏らしてしまったことが発端になり、思わぬ形で表に出てしまいました。結果、安倍派から猛反発され、疑心暗鬼を生んでいます。このまま一掃するなら、来年の総裁選で安倍派所属議員が岸田総理を支援することはなくなるでしょう。派閥会長職を辞したことと並び、総理の対応策はトンチンカンと言わざるを得ません」(同)

デイリー新潮編集部

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