安楽智大だけじゃない!「古田2世」も病院送りに…プロ野球で過去に起きた“パワハラ騒動”
「おお、お前か? “古田2世”いうんは」
楽天の投手・安楽智大がチームメイトに日常的にパワハラを行っていたことが「ほぼ事実」とされ、自由契約になった。プロ野球界のパワハラ問題は今に始まったものではなく、過去にも明らかになったものがいくつかある。【久保田龍雄/ライター】
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まず巨人時代の清原和博に“浣腸攻撃”やプロレス技の実験台にされるなど、“いじられキャラ”として名を馳せたのが、小田幸平(現・中日2軍バッテリーコーチ)である。
1998年にドラフト4位で巨人に入団した小田は、メガネをかけた捕手であることにちなみ、“古田2世”と呼ばれていた。自著『ODA52 15年以上、プロで生き残った2番手捕手の竜儀』(洋泉社)によれば、小田は巨人入団直後、「おお、お前か? “古田2世”いうんは」と清原に声をかけられたことがきっかけで、元木大介、福井敬治とともに“清原軍団”の一員となり、“清原の子分”としてマスコミに取り上げられるようになった。だが、“番長”の子分に対する物理攻撃は半端ではなかった。
格闘技好きの清原は、PRIDEやK-1の試合の翌日になると、小田を実験台にチョークスリーパーなどの必殺技を実演した。「昨日はK-1あったからヤバい」と小田が警戒して身を隠していると、清原は周囲をキョロキョロと見回して“実験台”の姿を探し、結局、最後には見つかってしまう。
もうひとつの必殺技・浣腸も頻繁にやられ、あまりの強烈さに出血して病院送りになったことも。2004年オフ、小田の年俸が500万円アップすると、翌日のスポーツ報知は「小田“かん腸代”込み」の見出しで報じている。
「お前の失敗なんか10日もしたら、みんな忘れてる」
だが、小田自身は「それでも僕は、『なんやこの人、嫌やなあ』と思ったことは1度もありません。なぜなら、清原さんは、誰よりも思いやりのある透き通った心の持ち主だったからです」と擁護している。
パスボールなど自分のミスでチームが負け、落ち込んでいると、清原は「お前の失敗なんか10日もしたら、みんな忘れてるから、お前も気にするな」と慰め、試合前のある日には「うまそうやったから買ってきた」と小田の分だけコンビニの袋に入った菓子パンとコーヒー牛乳を手渡してくれたこともあったという。
清原氏は2021年12月、自身の公式ユーチューブチャンネルで、ヤクルト戦でこてんぱんにやられた古田への不満のはけ口として顔が似ている小田を襲撃したという思い出話を披露し、ネット上で苦言を呈されたが、これに対し、小田コーチは現在も清原氏を慕いつづけていることを公言している。
第三者から見みると、清原氏の行為はパワハラにしか見えないが、信頼関係があれば、結果が違ってくることがわかる。
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