「ブギウギ」は助演キャストも粒ぞろい 知名度と認知度を大幅アップさせそうな5人は

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 NHK連続テレビ小説で助演を務めると、トクをする俳優が出てくる。知名度と認知度がアップするからだ。現在放送中の「ブギウギ」の助演陣で特にその効果を得そうな俳優は誰か?

若者たちのカリスマになりつつある富田望生

【富田望生(23):小林小夜役】
 ヒロイン・福来スズ子(趣里・33)のところへやって来た押しかけ弟子。無神経で、図々しいところもあるが、根はやさしく、スズ子に憧れる気持ちは本物。

 富田のことをご存じの人は少なくないはず。若者たちの間では今やカリスマ的存在になりつつある。今年7月、全国高校野球選手権記念愛媛大会の開会式で国歌を独唱した西条高の石川葉萌音(はもね)さんが、芸能界入りの希望を語り、目標の人として富田の名前を挙げたことが話題になった。

「実力でのし上がっていくのがカッコイイ」(石川さん)

 確かに富田は実力で現在の立場を掴み取った。福島県いわき市の出身だが、生まれてから約半年後に事故で父親を失った。11歳だった2011年には東日本大震災に遭った。

 震災後は母親と上京。中学1年時に芸能事務所のタレント募集広告を見て応募し、所属することになったが、来る日も来る日も仕事はエキストラだった。

 しかし、中学3年の時にチャンスが訪れた。中学生の転落死の真相を同級生たちが解き明かそうとする映画「ソロモンの偽証」(2015年)のオーディションに合格し、正義感の強い生徒・浅井松子役に起用された。

 松子はぽっちゃり型という設定だったため、懸命に食べて10キロ以上太った。本当は痩身なのだ。撮影開始後も迫真の演技を見せ、映画界、ドラマ界で評判となる。

 その後はフジテレビ「教場」(2020年)などに出演。作品に合わせて体重の増減を繰り返している。心配になるくらいの強いプロ意識を持つ。

どの作品でも演技に対する評価は高い

 どの作品も演技に対する評価は高いが、中でも観る側をあっと言わせたのは毎日放送系で放送されたドラマ「ホームルーム」(2020年)。山田裕貴(33)が演じる高校教師が、秋田汐梨(20)扮する女子生徒の寝室に夜な夜な素っ裸で忍び込み、女子生徒側もやがて受け入れる物語だ。

 観る側が引いてしまう恐れがあったものの、そうならないように食い止めたのが富田だ。とことんマジメだが、空回りしてしまう女子高生を演じ、笑わせてくれた。作品全体を学園コメディに導いた。

「ブギウギ」でもうまさを見せている。第43回では小夜が嫌な女性に見えた。懇願の末にスズ子のそばにいることを許されながら、たちまち調子に乗ったからだ。スズ子の父親の花田梅吉(柳葉敏郎・62)と酒を飲んで大騒ぎ。怒ったスズ子から追い出された。

 第46回では、小夜が楽団を結成したスズ子のところに再びやって来る。「スズ子さんのそばにいさせてくんちぇ!」と土下座した。その時、観る側の嫌悪感は薄らいでいた。弟の六郎(黒崎煌代・21)の戦死後で、スズ子の心が弱っていることもあり、小夜が支えるべきだという気にさせた。短期間で観る側の思いを変えさせたのは富田の技量にほかならない。

 現在は日本テレビ「コタツがない家」(水曜午後10時)にも出演中。小池栄子(43)が演じる主人公のウェディングプランナー・深堀万里江に結婚式を依頼する新婦・酒井ひかるに扮している。小夜とは違い、しおらしいところのある女性で、きっちりと演じ分けている。

 これから先、さらに若者たちの憧れになっていきそう。

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