佳子さま南米・ペルーご訪問を支えた「宮内庁式部職」とは 前式部官長は生田斗真の元親戚、ルーツは「源氏物語」にも

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難産だったご結婚を“援護射撃”

 渡り鳥である鴨の猟のオフシーズンに、天皇陛下(当時は皇太子さま)が皇后陛下(当時は小和田雅子さん)に新浜鴨場でプロポーズされたのはあまりにも有名な話だ。結果的に式部職側が、難産に難産を重ねた徳仁天皇のご結婚を“援護射撃”するかたちとなったわけだ。

 式部職では雅楽、鵜飼、鴨場といった日本の文化を保護・継承して、国際親善のための外国交際に活用している。式部職はトップの式部官長の下に、補佐する立場のナンバー2「式部副長」が2人いて、担当はそれぞれ儀式と外事。外事は「来日外国人に関すること」を意味しており、要するに外国交際の専任担当者が配置されているのである。

 こうしてみても、式部職がいかに国際親善にウエイトを置いたセクションなのかがよく分かる。だから歴代トップには秋元氏のみならず、大物外務官僚OBが名を連ねる。理由はもちろん、天皇陛下のご外遊に同行するには高い語学力と豊富な国際経験が求められるためだ。

 平成に入ってからだけでも、ヨルダン大使などを歴任した渡邉允元侍従長(現上皇陛下担当)、イスラエル大使や外務事務次官を歴任した川島裕元侍従長(同)、原口幸市元国連大使、ミャンマー大使だった小田野展丈前侍従長(現天皇陛下担当)、秋元氏の後任で現職の伊原純一元フランス大使らが式部官長のポストに就いている。執事であり側近中の側近である侍従長を10年以上の長きにわたって務めた渡邉氏の曾祖父・千秋氏(伯爵)は明治天皇崩御時の宮内大臣で、父・昭氏は昭和天皇のご学友として知られた。

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