「年賀状じまい」のマナー いつ、どうやって伝える、書き添えた方がいい情報とは?
いつ、どうやって伝える?
――「年賀状じまい」をするベストなタイミングは?
きっかけは人それぞれですが、「還暦を迎えたので、ここで年賀状を卒業したいと思います」など、年齢的な節目、人生の大きな節目を迎えた時を、年賀状をやめる区切りとして捉える方もいらっしゃいます。「100歳となったので、来年から年賀状は控えさせていただきます」といった内容で受け取った私の知人は、「とても喜ばしかった」と仰っていました。
もちろん、「思うところがあって」「体力的にしんどくなってきたので」といった理由も角が立たないので、「年賀状じまい」のタイミングは自身の気持ち次第。まずは、本当に年賀状を送るのをやめたいのかどうか、自身に問いかけてみましょう。
――相手に伝えるベストな方法とタイミングは?
まずは年賀状に書く方法です。年賀状は年始の挨拶がメインなので、さらりとお伝えするにはいいでしょう。
年賀状ではなく、「年賀状じまいのはがき」を送りたい場合は年内に、できればお相手が年賀状を書き始める前に発送するのがお勧めです。「喪中はがき」ではないので、写真やイラストを入れても問題ありません。相手への気遣いが感じられるものであればなんでも大丈夫ですから、クリスマスカードに書いて送る方法もあります。
送られてきた年賀状に対して、「実は今年から年賀状を控えさせていただくことになりました」と返信する方法もあります。その場合は「寒中見舞い」をお送りするタイミングがいいでしょう。
書き添えたほうがいい事柄は?
――「年賀状じまい」の文例を教えてください。
大前提は受け取る相手の方への気遣いと気配りです。効率的なのは年賀状で伝える方法ですが、正月から相手を落ち込ませる書き方だけは避けたいもの。文例としては以下があります。
「来年からは年賀状を控えさせていただきます」
「今年限りで年賀状を失礼させていただきます」
「本年をもちまして年始のご挨拶を失礼させていただきます」
「年賀状をやめます」という内容ではありますが、紋切型や断定的な書き方ではなく、やわらかい伝え方を心掛けましょう。読む人がなるほどと納得するような、年賀状をやめる理由をひと言書いておくのも気遣いの1つです。
――書き添えたほうがいい事柄はありますか?
「年賀状じまい」に慣れていなかったり、よく知らなかったりする人は、「これでもうお付き合いをしてもらえなくなる」と解釈しがちです。「今後も連絡を取り合いましょう」といったメッセージと共に、メールアドレスや電話番号を書き添えておくと、安心していただけるでしょう。
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