松野官房長官に1000万円超の裏金報道で大揺れの清和会 “ポストとカネ”を巡って起きていた不協和音「派内の雰囲気は悪くなるばかり」

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1期生60万円、4期生120万円

 先のベテラン秘書が語る。

「正直、派閥の会費5万円を払いながら、派閥に属する金銭面のメリットといえば、パー券くらいですよね。清和会の場合、衆院1期生で60万円、4期生で120万円、閣僚経験者になると400万円以上、というのがノルマになっています。ですから、ノルマを超過して販売するには、ノルマの低い中堅・若手の方が有利なんですね」

 ただ、派閥のパー券を売り捌くにはそれなりの労力がいるという。

「支援者の中には“先生のパー券は買うけど、派閥のはちょっと…”という方が結構います。比較的大きな企業になると、パー券を買うルールも決めていて、そう簡単には買ってくれません。実際には、個人事業主やオーナー企業の小さい会社が買ってくれるのですが、そうした人脈を政治家になってから築くのは容易ではありません。そのため、議員になる前に、事業をやっていたり、全国に広がるような人脈を築いている人の方が、パー券捌きは上手な印象があります」

 しかし、今回の一件で自民党の派閥パーティーは当面自粛することに。

「新しい派閥の会長に衆目の一致する人はいないし、ポストとカネのメリットがなければ、正直清和会に所属する意味はありません。いま、こんな事態になって、派内ではノルマを超過して売っていた事務所はかなり焦っています。販売力のない事務所は高みの見物といった感じです。そもそも清和会は安倍さんへのシンパシーで入会している人も多いから、こんなことになってしまったら、この派閥にいる意味があるのか、と考える議員も増えてくると思います」

デイリー新潮編集部

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