フランスと戦うか、ロシアと戦うか――ドイツ軍の明暗を分けた「2人の天才参謀」の相違点

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 欧州の真ん中に位置するドイツ。西にフランス、東にロシアという、二つの大国に挟まれた地政学的条件ゆえ、その安全保障戦略は常に難しいものとなった。そして実際、2度にわたる世界大戦を引き起こし、敗れることになる。

 戦後の国際政治学をリードした高坂正堯(1934~1996年)氏は、ドイツ軍を率いた2人の参謀総長の名前を挙げて、それぞれの戦略の是非について論じている。高坂氏の「幻の名講演」を初めて書籍化した新刊『歴史としての二十世紀』(新潮選書)から、一部を再編集して紹介する。...

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