また言うだけ番長? 前原誠司氏が起こした“幻のクーデター”で「国民民主は自公政権寄りに舵を切る」

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“話題作りが成就したためしがない”

 前原氏は旧民進党代表だった17年に、旧希望の党との合流騒動で党の分裂を招く大失態を演じている。

「自民党にとっては衆院選で圧勝する“敵失”となった。与党の古参議員は“前原は話題作りはうまいけど、それが成就したためしがない”とあきれていますよ」

 連立政権参加に意欲を見せる玉木代表とは対照的に、前原氏は政権交代を視野に維新との連携を模索してきた。そんな二人の対立は、9月の党代表選で玉木氏が圧勝したことで決着したのではなかったのか。

「粘着質な性格が露呈して、党内での前原氏の存在感はさらに低下。岸田総理はそんな事情を見透かすように、元国民民主党参院議員の総理補佐官への抜てきに続いて、玉木代表が訴えるガソリン税の一部を軽減するトリガー条項の凍結解除に“検討を進めるのは有意義だ”とリップサービスしました」

 今後は自公国による3党協議が本格化する見通しだ。

「昨年、野党分断を狙う岸田総理のもくろみの下、国民民主党は同じ構図で22年度予算に賛成したが、与党側がほごにした。が、いまや内閣支持率は2割台で総理に余裕はない。何とか玉木氏を抱き込んで、延命を図りたい腹なんでしょう」

週刊新潮 2023年12月7日号掲載

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