ソフトバンク、“大型補強”に失敗か…FA移籍の山崎福也に断られ、山川穂高も“不透明” 常勝軍団復活はできるのか
獲得を見送っても不思議はない
また、山崎以外の補強で話題となっているのが、西武をFAになった山川穂高の獲得についてだ。山川は数年前からFA権を取得したらソフトバンクに移籍するのではないかという噂が絶えなかったが、今シーズンは自身の不祥事で長期離脱となったことが影響して、12月4日時点でソフトバンクが交渉しているという報道は出ていない。11月27日には、後藤芳光球団社長兼オーナー代行は、山川の獲得について、慎重に調査していくと発言している。
「もちろん、山川が入団すれば、戦力強化として大きいです。ただ、球団内には不起訴になったとはいえ、不祥事に対するイメージの悪さから獲得を見送るべきではないかという声もある。不祥事自体はもちろんそうですが、女性とのトラブルがありながらも、今年3月に開かれたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に何食わぬ顔で出場していたということが、特に印象の悪さに繋がっています。先日発覚した、前楽天・の安楽智大の“パワハラ騒動”を見ても分かるように、以前に比べて、野球界もコンプライアンスについてはかなり厳しさが求められています。獲得を見送る決断を下しても、なんら不思議ではないですね」(前出の在京スポーツ紙記者)
現在のソフトバンクの打線は、柳田悠岐をはじめ、近藤健介や中村晃、栗原陵矢と左打者が揃い、右打者で安定してホームランや長打を期待できる選手が不在だ。
過去3度のホームラン王を獲得した右の大砲である山川は、補強ポイントという意味では、かなりマッチしており、クリーンアップにおさまれば、得点力の向上は確実に期待できる。
しかし、前出の在京スポーツ紙記者が指摘するように、他の選手への影響や世論を鑑みて、“火種”を生む可能性がある選手をあえて獲得することをリスクと考える球団関係者が出てくるのも当然だ。そういう意味では、山川の不祥事に頭を悩ませているのは、西武よりもソフトバンクのフロント陣と言えるのかもしれない。
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