日大“失望”会見では明かされなかった「アメフト部監督の不可解な行動」「大麻汚染のはじまり」「薬物入手ルート」の闇
「入手ルート」の解明
アメフト部の中村敏英監督は会見には出席せず、記者からその理由を訊ねられた林理事長は「(今回の会見は)日本大学が第三者委員会の報告を受けて、アンサーを出し、ご理解をいただく主旨」のためと返答。一方で、監督の説明責任を求める声は日増しに高まっているという。
「まだ正式に廃部と決まったわけではない方針段階で、中村監督が部員らにメールで『廃部が決定』とだけ伝え、それ以外に直接の説明などは一切なかったと聞いています。情報不足から監督や執行部への不信感を強める選手や保護者もいて、今回の会見で両者の溝は逆に深まった印象です。関係者の間では以前から“アメフト部に最初に大麻を持ち込んだのは外国人留学生で、10年以上前に遡る”と囁かれてきましたが、これら一連の経緯も検証しなければ、本当の意味で再発防止は叶わないはず。しかし問題の本質部分について語られることはなく、会見でも指摘された日大の『秘密主義』や『ムラ社会』といった組織風土がいまも厳然と残ることを痛感させられた」(OB)
そしてもう一つ、日大側が一切の口を閉ざし、捜査の焦点の一つに浮上しているのが、部員らによる大麻の「入手ルート」という。
「北畠被告について、検察側は冒頭陳述で“大麻を高校3年生から吸っていた”と明らかにしました。大学入学後は“寮の屋上や部屋で友人らと吸っていた”といい、その数を『10人程度』と北畠被告は証言しています。彼らが大麻をどうやって手に入れたかについても警視庁は捜査を進めていますが、内容によっては事件の様相を変える可能性もあるためか、入手ルートに関する情報は一切漏れ伝わってきていない」(前出・記者)
会見で浮き彫りになったのは、日大の機能不全と事件の闇の深さだったようだ。