男女の友情は成立する? 世間に違和感を覚える人々を説得力たっぷりに描く「いちばんすきな花」
「一番好きな花は?」と聞かれて、即答できる人はそんなに多くないのではないか。とりあえず知っている花を挙げるか、逆に奇をてらって誰も知らない花を挙げるか、あるいは「特にない」と答える人もいるだろう。好みが分かれる食べ物や服、映画と違って、花は平和だ。好きな花がかぶることはほぼないし、自分の好みを押し付けたり、人の好みに反論することもほとんどない。親友の好みの花もまったく知らない。回答が十人十色で、その多様性に誰もが寛容。奥の深いタイトルだなぁと思った「いちばんすきな花」の話だ。...