安楽「パワハラ事件」で田中将大の微妙な立場 4億7500万円の年俸はどこまで下がるのか

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単年契約で

 その後の田中の“本業”は苦しい状況が続いている。

 22年も防御率3.31ながら9勝12敗と負け越し、今季の年俸は4億7500万円に大幅ダウン。雪辱を期した今季も7勝11敗にとどまり、すでに球団は来季、2億~3億円の単年契約で下交渉を進めていたと言われている。

「まあ、これくらいが妥当な額だと思いますが、お金に苦労していなくても、『2年連続の大幅減俸』という報道をされるのは彼のプライドが許さないでしょう」(同)

 今後、球団との落としどころを探ることになりそうだという。

 楽天は親会社がモバイル事業の不振により、球団経営にかけられる予算は大幅に縮小している。本来であればさらなる減俸になってもおかしくないが、簡単にはできない事情も。通算200勝まで間近なのである。

 これまで田中は日米通算197勝を挙げており、名球会の資格を得る200勝まであと3勝だ。

 近年は投手の分業化が進み、登板間隔が中3~4日から中6日に開いたことで、200勝を挙げるのは非常に困難とされている。そんな中、日本では08年の山本昌(中日)以来16年ぶりとなる偉業に向け、球団はすでに公式サイトで200勝へのカウントダウンを行う特設ページを公開。記念グッズの製作や大々的なイベントの準備も進めており、来季の序盤戦が盛り上がることは確実だ。

引退後の監督の可能性は

 田中は11年の東日本大震災を乗り越え、13年には24勝0敗の圧倒的な成績で球団初の日本一に貢献した大功労者。本来であれば引退後もコーチや監督として球団に残ると思われていた。

 楽天は他球団に移籍されては困るため、少なくとも来季の契約は結ぶことになるだろう。田中は今回の一件について、真摯に反省しているようだが、その後の去就はまだ見えてこない。

デイリー新潮編集部

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