【うちの弁護士は手がかかる】平手友梨奈にとってハマり役になった理由 「前事務所が過保護だったので損をした面がある」

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受け芝居のうまいムロ、戸田がいて光る

 平手にとって初めてのコメディというのも良かった。平手は目に力がある端正な顔立ちなので、冷たい印象を与えがち。だが、今回は本人がかきまわし役で笑わせる立場だから、それがない。

 これまでも若者には人気があったものの、今回のドラマによってミドル層、シニア層の認知度も一段と高まった。それは個人視聴率の詳細なデータに表れている。このドラマは高い年齢層の視聴者にも観られている。

 ムロ、弁護士事務所所長の香澄今日子役である戸田恵子(66)ら、受け芝居のうまいベテランが配されたことも平手に幸いした。受け芝居とは、簡単に言うとリアクションだ。

 天野の身勝手な言動に対し、蔵前はオーバーなくらいに驚く。香澄は天野の非常識な発言に対し、全身で怒りを表す。ムロと戸田が平手の演技を目立たせ、引き立てているのである。

 この配役も金城プロデューサーの配慮ではないか。金城氏は上野樹里(37)の「監察医 朝顔」(2019年、2020年)のプロデューサーを務めた人。上野が30代半ばとなり、俳優としての岐路に立たされた時、「働く母」という役柄を与え、新境地を開かせた。凄腕の人である。これから先、金城ブランドを確立するだろう。

悪評の理由は?

 一方、平手は過去に「わがまま」など態度の悪さが指摘された。昨年は佐藤健(34)とのダブル主演映画を撮影入り直後にキャンセルし、非難を浴びた。

 筆者は合同ではあるものの、インタビューを行ったことがある。その時の印象は「ちょっと内気なごく普通の女性」。突飛なところは見受けられなかった。

 筆者の知人のドラマブロデューサーによると、「欅坂46でデビューした2015年から昨年末まで所属していた前事務所が過保護だったので、損をした面がある」という。

 欅坂46の大エースだったことから、前所属事務所は俳優になった後も相当大事にしたらしい。筆者が取材に行った撮影現場にも付き人が4人も来ていて目を見張った。本人をたしなめる人もいなかったのではないか。そもそも俳優が所属する事務所ではない。

 それが平手には満足いかなかったらしく、昨年末に韓国系の事務所に移籍。その後の第1作が「うちの弁護士は手がかかる」だから、現時点では平手にとって良い移籍だったようだ。

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