「安楽問題」で田中将大(35)だけ“飛び火”のナゼ 「誹謗中傷」禁止令のウラで球団に圧力?「ノムさん」「闘将」2人の恩師に学ぶこと
野村監督と星野監督はメディアと協調路線
その一方、パ・リーグ球団の元監督は田中将に一定の理解を示す。
「私もそうでしたが、記者はこちらが思うように書いてくれるばかりではないので、付き合い方には選手の時から苦労しました。日々の勝負に追われ、負けが込むと、話したくもなくなります。マー君は高年俸でも帰国後はなかなか勝てず、記者の取材以外にチーム内の視線にぴりぴりすることもあったでしょう。松井(秀喜=元巨人、ヤンキースなど)のように一緒に草野球するまでに記者に包容力を見せることの方が稀で、選手の時は大人の対応をすることは簡単ではないと思います」
田中将の前回の楽天時代を振り返ると、プロ1年目に指揮を執っていた故野村克也監督は敵チームを攪乱させたり、自軍選手の人気や知名度を上げたりすることを目的に、監督生活ではメディアの力を最大限、利用した。また故星野仙一監督は「担当記者も戦力」が信条で、巧みに取り込み“オール与党”の世論形成に腐心した。
田中将は日本に戻ってから開設したYouTubeチャンネルなどで、自身の思いを発信してきた。3勝に迫った日米通算200勝の偉業で来季を盛り上げるためにも、SNS全盛の時代に2人の恩師から学ぶべきことは少なくなさそうだ。