「安楽問題」で田中将大(35)だけ“飛び火”のナゼ 「誹謗中傷」禁止令のウラで球団に圧力?「ノムさん」「闘将」2人の恩師に学ぶこと

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 球団が「誹謗中傷」にナーバスになるのも、うなずける。

「安楽は、自分にもそうでしたが、年長者に対してはかわいい後輩となる。ただ年下、特に実績が乏しい選手となると、態度は変わります。マー君とは一昨年ぐらいから近い関係になって、後ろ盾を得たと思ったのか、パワハラ行為がエスカレートしていったようです。マー君がけしかけていたわけはないとは思うのですが……」(楽天の元首脳陣)

 しかし、記念撮影時に安楽を止めなかったのは、隣にいた安楽より1学年上の松井を含め、田中将だけではなかった。なぜメディアでは田中将一人がクローズアップされるのか。看板選手の宿命である注目度の高さ以外に、決して良好とは言えない番記者たちとの関係が影響しているようだ。

名指しで「恥ずべき行動」と田中将批判

 地元放送局関係者によると、田中将は楽天復帰後、ヤンキース時代を取材した夕刊紙記者と、その他の記者を区別し、壁ができてしまったのだという。

「楽天の担当記者はマー君の渡米前から様変わりしています。アメリカから帰国後は期待された成績を残せず、フラストレーションがあるのでしょうが、気心が知れた記者以外を冷たくあしらうような姿勢はいかがなものでしょうか。今回の安楽の件でも、また溝が深くなったように感じます。こういうぎすぎすした関係はマー君にも決して良くないのですが……」

 スポーツ報知は今季終了後、4位に終わったシーズンを総括する記事で、田中将を取り上げた。連勝がなく7勝11敗だった成績を「オセロ状態」と表現。ウェートルームでは「大声で『腰が痛い』『肩が痛い』と、どこに向けたものなのかわからない謎の“アピール”が頻繁にあったという」事実を紹介し、球団関係者の「そんなに状態が悪いのであればファームに行って調整すればいい。ローテを狙って頑張っている若い子たちもいるのに。他の選手の士気に関わる問題だった」との言葉を借りた。「13年の日本一の立役者というのは過去の栄光。後輩の手本となるべき存在としては恥ずべき行動だった」と常に同行する番記者としては異例の辛辣なトーンに終始した。

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