「安楽問題」で田中将大(35)だけ“飛び火”のナゼ 「誹謗中傷」禁止令のウラで球団に圧力?「ノムさん」「闘将」2人の恩師に学ぶこと

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パワハラを「見て笑っていた」から「居合わせていた」へサイレント修正

 プロ野球楽天が安楽智大投手(27)のパワハラ疑惑で激震に見舞われている。年下の選手への平手打ちや暴言、果ては逆立ちさせて下半身を露出させるなど事実なら今の時代では明らかに「アウト」と言える行為が次々と明るみに出た。

 そして一連の報道の中では、チームの顔である田中将大投手(35)の名前が出てきた。夕刊紙では安楽のパワハラを容認、助長させたように書かれ、スキャンダルにほぼ無縁だった「マー君」には不自然なほどに逆風が吹いている。

 楽天球団は「安楽問題」が発覚した直後の11月25日の球団公式HPで、異例の声明を出した。冒頭で騒動を謝罪し、全容解明に努めるとした上で、最後に「一部選手の掲載もあり誤解を生むような報道もなされておりますが、SNS等での臆測による誹謗中傷はお控えいただくようお願い申し上げます」と結んだ。

 大手紙の番記者が球団の事情を説明する。

「誹謗中傷とはマー君のことが含まれているでしょう。一部スポーツ紙がここぞとばかりに、この問題に絡めてきていたので」

 どういうことか。スポーツ報知の初報だったインターネット記事では、下半身露出の一件を取り上げ「その場に田中将も居合わせていたという証言もあり『その状況を見て笑っていた』と話す選手もいた。」と書いていた。紙面でも同様だった。

 ところが、間もなく「その場に田中将も居合わせていたという証言もある」とひっそりマイルドに修正していたのだ。

「マー君サイドからの要望があったのでしょうか。記事は確かに悪意があるようにも読めますが、自分の取材でもマー君が笑っていたのは事実ということでした」(同記者)

 スポーツ報知に事実関係を尋ねると、報知新聞社企画本部から「個別の記事や編集に関する経緯、また取材源にかかわることについては、従来よりお答えしておりません。」との回答が寄せられた。

マー君だけが安楽を制止しなかったわけではないが

 安楽のパワハラ疑惑を裏付けるように、時を同じくして拡散されたあるYouTube動画が波紋を広げた。クローザーの松井裕樹投手(28)が10月に達成した通算500試合登板を記念する集合写真の撮影の際、最後列に立った安楽が、片膝を立てていた最前列の後輩選手の背中を2度、足で押していた。その選手は苦笑いでバランスを崩すなどしたものの、2列目のほぼ真後ろにいた田中将は安楽を制止するでもなく、日常のことのように流していたことが炎上したのだった。

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