【ブギウギ】毒舌・淡谷のり子キャラにハマる菊地凛子 笠置シヅ子を語る上で避けて通れないもう一人の大物歌手は?
菊地が好演する淡谷のり子
「かつて『ものまね王座決定戦』(フジテレビ)の審査員を務めていた彼女は、ものまね四天王の一人・清水アキラの下品な悪ふざけを酷評するなど、嫌なものは嫌、好きなことは好きと言い続けました。ドラマの中でも、りつ子が警察から贅沢な服を注意されて『冗談じゃない。着飾って何が悪い。私はお客様に夢を見させる歌手よ』と反論するシーンがありましたが、あれは淡谷さんが実際に憲兵に対して放った言葉です」
淡谷は新聞のインタビューにこう答えている。
《こんなに始末書書かされたのね(と五センチぐらいの厚さを指で示す)。(中略)カカトの高いハイヒールはいけない、ツメにエナメルはいけない、ハデな舞台衣装はいけないというから私はつっかかるのよ。いつ死ぬかわからない兵隊さんの前で汚いステージはできないってね。反抗するから始末書なの。国民服やモンペ、戦闘帽で生きる喜びを歌うブルースがうたえますか。人に死ぬことを勧めたり、殺すことを奨励する軍歌は、歌じゃないわ》(朝日新聞:1990年3月2日夕刊)
「淡谷さんを演じる菊地は、2006年公開のハリウッド映画『バベル』で聴覚障害を持つ女子高生を演じ、米アカデミー助演女優賞などにノミネートされました。以来、演技派のバイプレーヤーとして、ドラマや映画で活躍しています。NHKの制作統括は『“死ぬまで歌う”という強さ、そして儚げな感じを表現できる方』として菊地を起用したと言っています。彼女もそれに応えられるよう、並々ならぬ決意で淡谷さんに寄せているのだと思います」
SNSでも高評価だ。
《菊地凛子さん、上手だな 晩年の淡谷のり子さんしか知らない世代としては 淡谷のり子さん、一歩も引かない姿に感動しました》
《今日のブギウギも茨田さんの菊地凛子いいなぁ。喉の手前で空気がこもったような声の出し方、淡谷さんだ。晩年しか知らないし、だいたいがモノマネ王座決定戦だけど。いつも怒ってる笑》
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