「ルフィ・今村被告」と原宿署内でLINE通話した在フィリピンの暴力団関係者の正体 狙いは脅しかエールか

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今村被告と面会したのは?

 2月に今村被告が原宿署でLINEと通話した人物こそ、このCなのだという。

 なお、序列トップのAは徳島県出身の50代前半の男で、表向きフィリピンで日本料理店のオーナーを務める一方で特殊詐欺に手を染めていて、収入の大部分はそちらだという。特筆すべきは反社との関係だ。

「神戸山口組の井上邦雄組長と盃をかわしているということでした。Aのフィリピンの自宅には結構な大きさに拡大された井上組長のポートレイトが飾られており、見た者はAと神戸山口組とは一心同体だとの認識を持つことでしょう。神戸の威を借りてビジネスを進めてきたように映ります」(同)

 さらに、ナンバー2のBについての情報も伝わっているという。

「彼も50代の男で、フィリピンで日本食レストランを経営しています。かなりの金満家で、Bの兄弟分がフィリピン・日本間のカネの運び役をしていたとのこと。その兄弟分は、福岡に本部を置く神戸山口組傘下の2次団体に籍を置いていたことがあるそうです。ある事件を起こしたが不起訴になり、その後、フィリピンに渡ったと言っていました」(同)

井上組長と盃を

 写真で確認できるように手首まで刺青を入れているBは、「DRAGON○○」などと、○○の部分に自分の名前を入れたロゴのようなものを所有車にペイントしたり、左手の親指と人差し指との間に刺青にして入れていたりしていたという。先に触れたように序列トップのAは井上組長と盃をかわしているのだが、その席には当然ながらBもいた。

「神戸山口組からは若頭で侠友会の寺岡修会長(肩書きはいずれも当時)、若頭補佐で黒誠会の剣政和会長(同)、そして同じく若頭補佐で2代目英(はなぶさ)組の藤田恭道組長が集合写真に収まっています」(同)

 組長のみならず組織のナンバー2ら幹部が列席する状況について、竹垣氏はこう分析する。

「組をあげてAと盃をしているという風に見えますよね。写真からはAの活動は神戸山口組のフィリピン支部として認められているかのような印象を受けます。ただ、暴力団組織なら普通は稼いだカネの一部を上納、つまり井上組長に届けるはずなのですが、それは一切していないと聞きました」(同)

 それはどういうことなのだろうか。

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