「今のアマはプロ並みの力量」 史上7人目の快挙を成し遂げた日大・杉浦悠太は何がすごい?
宮崎市のフェニックスCCで行われた男子プロゴルフ「ダンロップフェニックス」で、日本大学4年生の杉浦悠太(22)がアマチュアながら優勝を果たした。
倉本昌弘(68)、石川遼(32)、松山英樹(31)、金谷拓実(25)、中島啓太(23)、蝉川泰果(22)に続く7人目の快挙だ。史上初めて達成した倉本氏に話を聞くと、
「テレビ中継を観ていました。杉浦君はショートゲームがうまく、けれん味のないゴルフ。ゴルフ頭が良く、完成されつつあるゴルフと言っていいでしょう」
と賛辞を送る一方で、自身が達成した頃と今とでは“アマチュアの感覚”が変わったように感じるという。
「大きな変革は石川君の優勝。当時は超有名でなかった彼が勝ったことで『俺も勝てる』と思ったアマが増えた。結果、松山君らが続いたのではないでしょうか」
最近はとみにその傾向が顕著だが、
「日本ゴルフ協会(JGA)の功績が大きいと思います」
「今のアマは力量を備え、経験も豊富」
JGAはオーストラリアのガース・ジョーンズ氏をナショナルチームのヘッドコーチに招聘(しょうへい)して基礎をたたき込むと同時に、合宿を行って、同世代の結束力や競争心を培っているという。
その結果、
「われわれの時代はプロに遠慮がありましたけど、今のアマはいつプロになってもおかしくないくらいの力量を備え、試合経験も豊富なので、プロたちとがっぷり四つで戦っている。杉浦君もトップに立ってあたふたしたりしてませんでしたよね」
倉本氏は日大ゴルフ部の先輩でもある。
「在学生、進学予定の高校生、OBのプロたちが集まる『日大オープン』を毎年8月にやっていたのですが、残念ながらコロナ禍以降行われていません。日大は今、林理事長が苦労されていますけど、保健体育審議会ゴルフ部の活動としては良い話題ではないでしょうか」
杉浦に対しては、
「アマで勝つのは大変なこと。本当におめでとう。50年の歴史ある大会での快挙は何かを持っている証拠。それを生かしてプロでも頑張ってほしいですね」