「共産党盗聴事件」「出版妨害」 創価学会が隠したい“黒歴史”

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田中角栄のような人心掌握術

 政界でいえば、田中角栄のような人心掌握術に長けていた、というのである。

「身内に対しては下っ端であっても顔を覚えて手を取る一方、敵だと見なした人間は決して許さず、徹底的に潰す戦闘的な性格で、アメとムチを使い分け、人間掌握がうまかった。実は、戸田会長の後継には石田次男という参議院議員がふさわしいという声もありましたが、池田氏はそうしたライバルたちを見事に潰し、トップの椅子を手に入れたんですね」(同)

 前出の段氏は、その石田氏にインタビューしたことがあるという。

「池田さんとはどういう人ですか、と聞いてみたんです。そうしたら“あの人は頭は良くないけど、人事面にものすごく長けていた”と。池田さんは自分に敬意を表する人物は重用するが、そうでない人物は徹底的に排除するというのです。自身の体験を念頭にそう捉えていたのでしょう」

会場を盛り上げる特異な演説

 先に池田名誉会長と田中角栄の類似性について述べたが、演説を武器にしたという点も共通項だ。

 池田氏の演説にはほとんど学会員しか接する機会がなかったが、流出したその記録を聞くと確かに特異な内容である。

 1993年1月、アメリカ・ロサンゼルスで行われた会合では、

〈ようこそ、ようこそ。あ、クリントン、元気かしら。あのように口をうまくに、うんうんと人を誤魔化してね、警察に捕まんないように、クリントン以上に口をうまく、折伏戦をやってください〉

 とご当地ネタで入り、

〈悩みのある人は真剣に願いなさい。仏法は真剣勝負です。弓を何本射ったって、当たらなければ何もならない。ご本尊にピシュッと願いが届くような真剣勝負のお題目です! 寝ながら南無妙法蓮華経、何回やったって当たらない〉

 と言った後、頭を振りながら酔っぱらいのような口調で、「なんみょ~ほう~れんげ~きょ~」と唱えてみせたり、体を大きく使って弓を射るポーズを取り、「バーン」と声に出したりして会場をおおいに沸かせている。

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