「体重が減らなかった人はいない」「平均で6~7キロやせる」 最強の「やせ薬」オゼンピックとは 副作用はある?

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「体重が減らなかった人はいない」

 多くの専門家が「ゲームチェンジャーになる可能性がある」と指摘するこれらの薬の周辺では今、何が起こっているのか。

 AGE牧田クリニック院長で糖尿病専門医の牧田善二氏が言う。

「当院では糖尿病の患者さんだけではなく自由診療でもGLP-1受容体作動薬を処方しています。これまで数十名に投薬してきましたが、体重が減らなかった人は一人としておらず、“こんなに簡単にやせられる薬があるのか!”と皆が絶賛しています。平均で6~7キロの体重減少が見られ、肝臓の数値が正常化するなど、良いこと尽くめです」

 オゼンピックの打ち方はインスリン注射と同様で、

「ペンに自分で注射針を取り付け、投与量を設定して打ちます。針を使うので、使用前に病院で看護師による指導を受けた方がいいでしょう。一方、マンジャロは肌に当ててボタンを押すだけで打てますので、特に指導は必要ありません」

 ナビタスクリニックの内科医・久住英二氏によると、

「ウチでは糖尿病ではない保険適用外の人にも、自由診療で処方しています。『オゼンピック皮下注2mg』の薬価は1キット約1万円。これを週に1回、0.5ミリグラムずつ打つと1カ月でなくなります。調剤薬局での調剤料を加えても1万5千円位ですので、ジムの月会費と同程度。それほど負担にはならないと思います」

気持ち悪さを訴える人も

 北里大学北里研究所病院副院長・糖尿病センター長の山田悟氏はこう語る。

「当院では、食べ物に強い欲求があると訴えていた2型糖尿病の患者さんたちが、セマグルチド(オゼンピック)の投与で、『お腹がすかなくなった』と口々に言っています。また、多くの患者さんで、血糖管理の指標であるヘモグロビンA1cの値が改善しています」

 ただし、

「気持ち悪さを訴える人も一定数います。その場合はやはり薬を続けられなくなり、GLP-1受容体作動薬から離れがちです。人によって薬の合う・合わない、また適量がありますので、各個人に合わせた薬選びが重要です」

 インスリン注射やスルホニル尿素薬など、これまでも効果のある糖尿病薬は多く存在した。しかし、

「これらは直接的にインスリンの血中濃度を高めたり、インスリン分泌を促すため、肥満の助長につながっていました。これまでの糖尿病薬は良くて体重維持、悪いと体重を増加させてしまうという状態でした」(同)

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