「7代目山口組・高山組長」襲名への布石との見方が浮上した「直参への通達」
「総裁制度」の狙い
つまり、これまでは珍しいことだったが、「総裁制度」の狙いを踏まえれば、今後増えていくことが想定されるということなのだろう。さらにそのことによるメリットが総本部側にあるという。
「山口組の直参組長は引退する際に総本部から退職金、あるいは功労金のようなものが支払われることになっています。6代目にとっての第1号は初代古川組の古川雅章組長で、私の兄貴分でもありました。跡目のある組長で1億円、跡目がなければ5000万円規模だと聞きましたが、引退しなければそれも支払う必要はなくなりますね」(同)
このあたりの税金や原資がどうなっているのかという疑問は当然浮上するところだろう。前者は不明だが、後者に関しては引退に際して、総本部での蓄えに加えて直参組長から100~200万円ほどを募り、資金にメドをつけるとされている。
ただし、2015年の6代目山口組の分裂以降、この功労金制度は有名無実化した部分もあるという。さらにこれから「組長→総裁」という流れが進めば、「今は昔の功労金」と言われることになるのかもしれない。
「山口組の組長は“君臨すれど統治せず”で組織のアレコレは若頭が担当しているわけですが、今回の通達は人事や予算に直結するもので、重要度は高いと見ています。高山若頭が7代目トップを見据えた動きだという指摘も聞こえてきています」(同)
司組長が82歳の誕生日を迎える来年1月、何か動きがあるのだろうか。
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