キシダ退陣説に焦る韓国 「日本の食い逃げを許すな…」呼び捨てにされる最悪の後継候補は

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「ゴールデンタイム」が尽きる

 もっとも、ここに至って岸田政権のあまりの不人気により、韓国の「ゴールデンタイム」が尽きる可能性が高まりました。今年11月に入り、メディア各社の世論調査で支持率が急落、不支持率の半分程度に落ち込みました。「韓国にやさしい」政権がいつまで持つか、分からなくなったのです。

 中央日報の「韓日首脳『スタンフォード討論』に日本メディア『関係改善アピール、実利重視』」(11月20日、日本語版)は日韓関係を論じる記事で「キシダ・ロス」を心配しました。筆者はキム・ヒョンエ東京特派員です。

・[日本経済新聞は]岸田政権の低い支持率もリスクに挙げた。岸田内閣の支持率は日本各社の世論調査で最近、発足以降の最低値となっている。実際、最近の時事通信の世論調査では支持率が21・3%と、前月比で5ポイントも下落し、自民党が2012年12月に政権復帰して以降の最低となった。

 引用された日経の記事は「日韓協力は実利重視、量子技術で新枠組み 関係強固に」(11月18日)で、尹錫悦政権の弱体化が日韓関係に及ぼす影響を解説しました。

 日本に関しては「岸田内閣の支持率も低下傾向にある」と、1行触れたに過ぎないのですが、中央日報はそこに注目して大いに膨らましたのです。韓国にとって「キシダを失う」ことがいかに大きな損失なのかが分かります。

キシダは尹錫悦の悪友

 一方、左派系紙のハンギョレは「キシダ退陣」に期待しました。「尹大統領が入念に関係改善図ったパートナー岸田首相、支持率20%も危ぶまれる」(11月21日、日本語版)です。

 毎日新聞の世論調査で岸田首相の支持率が21%まで落ちたことを紹介した記事です。その事実を淡々と報じただけで、本文では見出しにある尹錫悦大統領には一切、言及していません。

「尹大統領が入念に関係改善を図った」という見出しはかなり踏み込んだ訳で、素直に日本語にすれば「尹大統領が入れ込む」くらいでしょう。そもそも韓国語版でも大統領はもちろん、韓国との関係は全く書いていません。

 こういった読者を釣る空(から)見出しは韓国紙の常套手段です。日米韓の3国軍事協力を進める尹錫悦政権は、ハンギョレから見れば北朝鮮との関係を悪化させる危険な存在。見出しを付けた編集者は、岸田政権と一蓮托生の尹錫悦政権を揶揄したかったのでしょう。

 岸田首相は韓国の左派からは「悪友」、保守からは「操りやすい人間」と見られているのです。岸田首相がなぜ、韓国に軽んじられるかについては「尹錫悦はなぜ『キシダ・フミオ』を舐めるのか 『宏池会なら騙せる』と小躍りする中韓」で詳述しています。

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