妻と前夫は今も親密だったことを知りショックを受けた42歳夫 さらに腹が立った彼女の釈明、でも自分でも大馬鹿だと思う出来事が

  • ブックマーク

妻が前夫と会わなければ、僕は乃理子と会わないのか

 娘の栞さんは現在、小学校2年生になった。輝司さんとも関係は悪くない。英美里さんは相変わらず料理が苦手だが、さすがに娘が小学校に入ったころから少しずつ作るようになったきた。ただ、行事があると前夫は必ずやってくる。そして帰りに4人で食事をしようと誘われるのだが、輝司さんはひとり帰宅することが多い。

 そんなことがあると数日後には乃理子さんに会ってしまう。乃理子さんとは、互いが逃げ場になっていることをわかりながら関係を続けているのだから、「救われることもあるけど虚しいこともある」という関係だ。

「どうしたらいいかはわからない。妻が前夫と会わなければ、僕は乃理子と会わないかといわれれば、それもわからない。善し悪しの問題じゃないのかもしれませんけどね」

 日常生活に耐えられないほどの不満があるわけではない。だが、もっといい環境に身を置きたいと願うのは人にとって、自然なことなのかもしれない。10年ぶりに恋をして結婚した輝司さんだが、今後、さらに熱い恋をする可能性だってある。あるいは今の生活のクオリティが上がって、心から幸せを感じることもあるだろう。どうなるかはわからないが、どうなりたいか、どうしたいかを常に自分に問い続けたほうがいいのではないだろうか。

前編【出会いは定食屋、惚れた相手は“スナック勤めのシングルマザー” アラフォー男性に結婚を決断させた29歳の時の“あやまち”】からのつづき

亀山早苗(かめやま・さなえ)
フリーライター。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。

デイリー新潮編集部

前へ 1 2 3 4 次へ

[4/4ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。